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(Process has aspects of progress and retreat)
Dear
I am god salamnidam who downed social cycle theory to P. R. Sarkar.
We project of Heaven and gods introduce study of human assistant Mitsuki in whole life.
Mitsuki translated almost books of Sarkar.
Mitsuki understands theory which I downed Sarkar more than other people.
I downed theory to Sarkar for preparation of project of Heaven and gods.
We gods of star earth had not communication with gods of Heaven.
I knew by future reading.
Translating of assistant Mitsuki has become huge significance.
Mtisuki downed documents of Heaven.
Gods of heaven and gods of star earth share both theory and understand each other deeply.
This makes strengthen our unity.
Theme of this page is that what history is.
History should be descripted as progress of humanity.
Progress of humanity is going on as wave.
Process has aspects of progress and retreat.
こんにちは
私はP. R. サ-カ-に社会サイクル論をおろした神サラムニダムです。
私たち天と神々のプロジェクトは人間のアシスタントミツキの生涯の研究を紹介しています。
ミツキはサ-カ-の本をほとんど訳しました。
ミツキは私がサ-カ-におろした理論をほかの人々よりもよく理解しています。
私は天と神々のプロジェクトの準備のためにサ-カ-に理論をおろしました。
私たち地球の星の神々は天の神々とコミュニケ-ションがありませんでした。
私は未来リーディングを通じて知っていました。
アシスタントミツキが訳したことは巨大な意味をもつようになりました。
ミツキは天の文書をおろしました。
天の神々と地球の星の神々が両方の理論を共有し、相互に深く理解しました。
これは私たちの団結を強化しています。
このペ-ジのテ-マは何が歴史であるかです。
歴史は人間性の進歩として描かれるべきです。
人間性の進歩は波状に進みます。
プロセスには進歩と後退の局面があります。
サーカーによる新しい歴史叙述の提起I am god salamnidam who downed social cycle theory to P. R. Sarkar.
We project of Heaven and gods introduce study of human assistant Mitsuki in whole life.
Mitsuki translated almost books of Sarkar.
Mitsuki understands theory which I downed Sarkar more than other people.
I downed theory to Sarkar for preparation of project of Heaven and gods.
We gods of star earth had not communication with gods of Heaven.
I knew by future reading.
Translating of assistant Mitsuki has become huge significance.
Mtisuki downed documents of Heaven.
Gods of heaven and gods of star earth share both theory and understand each other deeply.
This makes strengthen our unity.
Theme of this page is that what history is.
History should be descripted as progress of humanity.
Progress of humanity is going on as wave.
Process has aspects of progress and retreat.
こんにちは
私はP. R. サ-カ-に社会サイクル論をおろした神サラムニダムです。
私たち天と神々のプロジェクトは人間のアシスタントミツキの生涯の研究を紹介しています。
ミツキはサ-カ-の本をほとんど訳しました。
ミツキは私がサ-カ-におろした理論をほかの人々よりもよく理解しています。
私は天と神々のプロジェクトの準備のためにサ-カ-に理論をおろしました。
私たち地球の星の神々は天の神々とコミュニケ-ションがありませんでした。
私は未来リーディングを通じて知っていました。
アシスタントミツキが訳したことは巨大な意味をもつようになりました。
ミツキは天の文書をおろしました。
天の神々と地球の星の神々が両方の理論を共有し、相互に深く理解しました。
これは私たちの団結を強化しています。
このペ-ジのテ-マは何が歴史であるかです。
歴史は人間性の進歩として描かれるべきです。
人間性の進歩は波状に進みます。
プロセスには進歩と後退の局面があります。
▼従来の歴史叙述
サーカーは、これまでの歴史叙述は既得権益を持つ特定集団の利益で書かれていると述べます。
そして、そのような歴史は偏っているため、歴史を学ぶ人々にドグマを注入すると指摘します。
「いかに人々が歴史を書いたり、書かせたりしているかを考えてみましょう。
ほとんどの場合、歴史は特定の既得権を持ったグループの利益で書かれています。
歴史の本は特定の時代の栄光を打ち立てるために選ばれます。
たとえばクシャトリア時代の騎士道の英雄物語では、その兵法などがクシャトリア時代の歴史の本のための主な基礎をなします。
歴史の本はクシャトリアの支配者の勇敢さと騎士道の賛辞に溢れています。
同様にヴィプラ時代の歴史は、ヴィプラの指導者の名誉ある行為への称賛に溢れています。
ヴァイシャ時代の歴史はヴァイシャの光栄についての多くの物語を含んでいます。
そのようなバイアスのかかった歴史を学ぶ間に、読者は関心を失ってしまいます。
その上、この種の歴史の学習は、読者の心にある種のドグマを注入します。
その結果、人間の知性の自然な発展が窒息させられます」(What Should History Be Like?)
支配階級の意図に沿って偏った歴史が書かれてはならないという同様の趣旨を次のように述べています。
「歴史学習のための適切な手段があるべきです。
歴史は真実の歴史であるべきであり、特定の階級や国王、大臣の歴史であってはなりません。
不幸にもさまざまな国で、支配階級の意図に沿った偏った歴史が常に書かれてきました。
バイアスのかかった歴史は社会に有害であり、あってはならないものです」(History should be rewritten)
▼イティハーサの定義
◎「純然たる歴史」を意味するサンスクリット語
では、歴史はどう書かれるべきだというのでしょうか。
サーカーは、人間の持っている固有の特質に沿って書かれるべきであり、すべての人の特質を充分に開花するために、すべての人のためのインスピレーションになるように書かれるべきだと述べます。
「人類の歴史は人間の固有の特質に沿って書かれるべきです。
その時にのみ、私たちは過去の人間がいかに潜在する見事な資質を発達させることに成功し、今日まで進歩してきたのかを知ることができます。
数百万のうちの一握りの人々が進歩の頂点に達し、数千の人にインスピレーションを提供するかもしれません。
しかしこれは人類全体の利益とはならないでしょう。
私たちはとくに、すべての人々の特質すなわち生まれつきのダルマの充分な発展を確保するよう努めなければなりません。
こうした歴史を書くことに不満を抱く人がいるかもしれません。
しかし、このタイプの歴史的分析から人々はインスピレーションを得て、前進への大きな力を引き出すでしょう。
歴史は書き換えられるべきです」(History should be rewritten)
そして、イティハーサの定義について次のように述べています。
「歴史(Itihasaイティハーサ)の定義は、その学習が将来の世代のための巨大なインスピレーションとなるであろう集合的生命の燦然たる映像です」(What Should History Be Like?)
これは、サンスクリット語で 「まさにかくありき」すなわち「純然たる歴史」を意味するイティハーサ(Itihas)という言葉の定義です。
イティハーサは、「事実にもとづく教育的な物語」を意味しており、厳密には歴史を意味する英語のヒストリーとは意味が異なります。
◎事実に基づく教育的物語
サーカーは歴史に関する文献を次の4タイプに分類します。
(1)カーヴィヤ Ka'vya(韻文 Verse)
(2)プラーナ Pura'na(事実に基づかないかもしれないが、教育的な物語)
(3)プラーヴリッタ Pura'vrtta(事実とそれに基づく表現はプラーカター Pura'Katha'すなわち歴史です。それは教育的である場合もあるし、教育的でない場合もあります)
(4)イティハーサ Itihas(事実に基づく教育的な物語です。英語にはこの言葉の同義語はありません)
これがサンスクリット語のイティハースすなわち「純然たる歴史」とサーカーが定義するものです。
ラーマーヤナ(「ラーマ王の物語」を意味するインド古代の叙事詩)はプラーナですが、マハーバーラタ(紀元前10世紀頃の北インドのバラタ族の戦争が吟遊詩人などによって伝えられたもの)はイティハーサです」(Acarya Raghunath, "P. R. Sarkar on History")
「韻文」「事実に基づかない教育的物語」「事実に基づく物語」「事実に基づく教育的な物語」の4つのうち「事実に基づく教育的な物語」がイティハーサです。
英語のヒストリーは、事実に基づかなくてはなりませんが、それが教育的であっても教育的でもなくてもヒストリーです。
イティハーサは事実に基づいて「将来の世代のための巨大なインスピレーションとなるであろう集合的生命の燦然たる映像」を作り上げたもので、ある一断面ではなく、人間存在の全領域での潜在能力の開花を描いたものです。
◎4領域で人間の可能性を顕在化
サーカーの考えでは、人間は、物的身体的領域、知的心理的領域、精神性の領域の3つの領域で可能性を顕在化させます。
それぞれの次元で潜在的可能性がどう実現してきたかを見ていくことが歴史です。
「次のような物語だけがイティハーサと呼ばれるに値します。
人類の精神性の覚醒領域を拡大し、知性に一層の精妙さを与えるもの、文学、精妙な芸術、純粋科学、技術、社会科学などのような芸術と科学の多様な分野の知識を深めるもの、人類をしっかりとした基礎の上に位置づけるものです」(What Should History Be Like?)
▼新しい歴史叙述の視点
◎1 人類の利益と普遍的な福利
以上のあるべき「歴史叙述」の定義からして、サーカーは歴史の執筆には根本的な変革が必要であり、人類の利益と普遍的な福利の視点から書き直すべきだと指摘します。
「私は歴史の執筆に根本的変革がなされるべきだと考えます。
これまでに書かれた王や君主の歴史は、人類の利益と人類の普遍的な福利のために完全に書き直されるべきです」(History should be rewritten)
◎2 人類全体の生活を忠実に記録
そして、真の歴史は人類全体の生活を忠実に記録するものであるべきだと述べています。
「現代の歴史は通常、ある王が王座を継承したとか、隣国を略奪したとか、臣下に対して非道なことをしたとか死んだとかといったようなありふれた出来事を扱っていました。
こうした役に立たない情報を学ぶことで、人々は何の利益を得られるでしょうか。
これが一般の人がこの種の歴史にまったく関心を持たない理由です。
真の歴史は人類全体の生活を忠実に記録したものであるべきです」(What Should History Be Like?)
◎3 一般大衆の幸福・悲哀・願望を反映
そして、歴史年代記には、
(1)一般大衆の幸福と悲哀、希望と熱望を反映させること
(2)世界のどのコミュニティがどの生活領域で、どの程度の進歩と繁栄を実現したか
(3)人類が直面した苦難と克服の過程
以上の点を含むべきだと論じます。
「人間が歴史年代記の研究から利益を引き出せるために、歴史は大衆の幸福と悲哀、希望と熱望を反映したものでなくてはなりません。
そして、どのコミュニティが社会生活のどの領域において、世界のどの地域でどの程度の進歩と繁栄をもたらしたかを示すべきです。
歴史にはこうした重要な出来事のみが記録されるべきであり、人類がどのような苦難や試練に直面し、いかに克服したのか、より大きな社会的発展を遂げるためにいかに数多くの障害と取り組んできたのかなどについての特別の記録を残すべきです。
こうした歴史のみを私は人類の完全な歴史、または完全な文化の歴史と呼びます」(History should be rewritten)
「あなたがたが将来書き記す歴史は、いかに人間の社会が試練と苦難を通じて進歩してきたかというような重要な要因を考慮したものでなくてはなりません。
どんな困難に直面し、それらをいかに克服し、しっかりした歩みで目標に向かって動いているか、そして今日も数多くの問題を解決しながらどのように前進しつつあるのかなどが書かれているべきです」(What Should History Be Like?)
◎4 集合的心理を動かす者の変遷
歴史を作る集合的心理と、それを動かす者の変遷について、サーカーは次のように述べます。
「歴史は集合的心理によって作られます。
女王や王が歴史の焦点であり、歴史が君主の歴史であった君主制の時代は過ぎ去りました。
その後は大臣の歴史になりました。
やがて歴史は一般の人々をめぐって動く時期がくるでしょう。
君主制の時代には、王や女王を排除して歴史を書くことはできません。
かつては君主と貴族が卓越していましたが、今は政府に雇われている者が卓越し、官僚という用語の基になりました。
同じように、一般の人々の間に新しい覚醒が生じるでしょう。
鋭い知性と賢明さ(を持つ人)が出現し、新しいパターンがもたらされるでしょう。
事実、新しい歴史パターンはすでに出現し始めています。
将来、この発展はさらなる変化を遂げるでしょう」(Human history and Collective psychology)
サーカーの述べるように歴史を学ぶと、集合的心理を動かす者、すなわち社会をリードしうる卓越した人々が君主から大臣へ、官僚へ、そして鋭い知性を持つ一般の人々へと移ってきたことを見出すことができます。
現在の政治の動きも、一般大衆の心の動きを無視しては理解できません。
◎5 あらゆる人間の心の動きを含む
サーカーは、歴史は一部の人によって作られるものではないことを繰り返し強調します。
「歴史は、集合的衝動もしくは集合的心理によって作られます。
過去においては、大衆は、歴史について、ある時期にある王や女王が統治し、いくつかの戦闘があり、ある時は勝利し、ある時は敗北したとか、誰それを殺したとか自決したとかというものとして考えていました。
しかし、近代的な歴史の見方はまったく異なります。
今日の歴史は単なる君主の歴史ではありません。
歴史はあらゆる種類の人々を含み、その人々の心理的衝動や心理的な運きを含んでいます」(Human history and Collective psychology)
◎6 搾取や不公正との闘争
人類がさまざまな困難に立ち向かい、克服してきた歴史は、搾取と不公正を正す闘争の中で前進してきた歴史であり、その視点からの歴史叙述が求められます。
「この世界では、歴史的必要を満たすためにあらゆるものが登場しています。
アナンダ・マルガも歴史的必要を満たすために出現したものです。
私たちの少年時代、それはずっと昔のことですが、社会のあらゆる階層に大規模な不公正がありました。
音楽、文学、映画には社会的堕落が明確に現われていました。
広範に搾取がありました。
帝国主義搾取、社会的搾取、経済的搾取のすべてがありました。
女性の地位は非常に低いものでした。
しばらく前まで、女性は投票の権利すら奪われていました。(中略)
女性の尊厳を制限する感情がどこにでもあり、法律によって男性と同等の権利が女性に認められていた国はありませんでした。
女性が闘争によって一定の権利を勝ち得たのは現代になってからです」(Human history and Collective psychology)
◎7 歴史が進むにつれ知的力が増す
サーカーは、今日、身体的な力よりも知的な力の重要度が急速に増しつつあると見ます。
「集合的心理に急速な変化が生じています。
人間社会では、身体的強さの価値よりも知性の価値のほうが大きいと見なされています。
知性は一握りの人々に限らず、私たちの集合生活の中にもあります。
知性の発達により、集合的心理は包括的かつ急速に変化するでしょう」(Human history and Collective psychology)
実際、技術革新によって人間の筋力に支えられた工場の仕事までがコンピュータ操作で可能となってきていることなど、知的な力が身体的な力よりも重要度を増しつつあることを私たちは目撃しています。
サーカーは、次のように語ります。
「原始社会では、男性と女性は同じ自由を享受していました。
やがて女性がより大きな重要性を持ち、母権制あるいは母系制と呼ばれる社会秩序が出現しました。
その後、他の属性よりも身体的強さの重要性が増して身体的に女性よりも力の強い男性が重要性を増すようになり、父権制あるいは家父長制と呼ばれる社会秩序の基となりました。
現代では、知的な力が身体的強さよりも重要性を増しつつあることを人々は体験しています。
以前の人々は腕力を使って鉄のハンマーを振るいましたが、今日では、電気ハンマーは鉄のハンマーよりも100倍も強力です。
電気ハンマーは簡単な電気のボタンを回して操作します。
これは、知的な力のほうが重要度を増しつつあることを示しています」(Human history and Collective psychology)
このようにサーカーは、物的身体的な力の重要性が低下して、次第に知的な力の重要度が増すと考えます。
これは、粗大から精妙へ進むことを進歩と考えるサーカーの基本的な見方を背景としています。
粗大な物的世界のみを見つめていた心から精妙な知力をもつ心が出現してきました。
そしてその精妙な知力をもつ心から深い精神性をもつ心が生まれます。
身体的強さよりも知力の重要性が増しつつあるのが現代ですが、将来、さらに深い精神性の力の重要度が増す時代がくることをこの視点は暗示しています。
身体的な力よりも知的な力の重要度が増ことは、性別によって知性の優劣はありませんから、両性の平等な権利の確立の土台になります。
精神性の力の重要度が増す時代になると動物の生きる権利にまで心をはせる人間が増える可能性があります。
◎8 万華鏡的多様性の展開としての歴史
自分たちの文化に特別の誇りと愛着をもたせようとするような歴史叙述の動きがありますが、サーカーは、歴史の美しさは万華鏡的多様性にあるのだと次のように論じています。
「人間は個々の花として比較されるべきではなく、花園全体として比較されるべきです。
花園は無数の多様な花からできており、それぞれが色や匂いを持っています。
人類の歴史も同じです。
歴史の美しさは場所、時代、人物の要素における万華鏡的な多様性にあります。
私たちはその特長を台無しにすることはできず、特定のタイプの歴史をある共同体に無理やり押しつけることはできません」(Human history and Collective psychology)
このことは、万華鏡的多様性を失うことなく歴史を叙述すべきことを意味しています。
◎9 人間生活のそれぞれの分野の発展のために適切な方向性を与えること
人間生活の多様な分野についてあますことなく考察し、それぞれの分野に適切な方向性を与えるべきだと次のように述べます。
「歴史を書きながら、私たちは人間生活の多様な分野を考察し、それぞれの分野の発展のために適切な方向性を与えなくてはならないでしょう。
たとえば、ある特定の時代の社会のごく普通の教育制度、文化水準、思想や考え、服装、女性の社会的状況、社会と経済分野における女性の役割、弱く遅れたコミュニティの社会経済状態に焦点をあてるべきです。
歴史を書く上でこれらのいくつかが省略されていたとすれば、その歴史は不完全なものです」(What Should History Be Like?)
◎10 人間固有の特質の表現を追求する歴史叙述
サーカーは、動物、植物、人間はそれぞれの特質を持っており、人類の歴史は、人間固有の特質の表現を目覚めさせ、発達させる立場から叙述すべきであると考えます。
「人間世界、動物世界、植物世界の3つの世界には、それぞれの所属を決定する共通の性格があります。
動物と植物は同じではなく、動物は植物と区別される明白な特徴を持っています。
動物が特別の性質を持っていなければ、私たちはそれを動物と呼ばず、植物と呼んでいたでしょう。
動物と植物に共通する特質は人間にも生来的に備わっているものですが、人間はそれ以上の特質を持っています。
それなしには鳥や動植物、昆虫などと違いはないでしょう。
人間固有の特質を目覚めさせ、発達させることはあらゆる人間の義務です。
人類の優秀性はここにあるからです。
人間固有の特質を欠く人間は人間の名に値せず、他の名で呼ばれるべきです。
人間は堕落することを望みません。
歴史は書き換えられるべきです」(History should be rewritten)
人間心理の特質は、満足することを知らず、より高い欲求を無限に心に生み出すことにあるとサーカーは考えます。
物的・身体的領域でのみ生存する動植物とは異なり、人間は知的・心理的領域、精神的領域においても潜在能力の拡大を無限に希求していく性向を持っています。
このことについてサーカーは、人生に成功するために、発展に向けて1歩ずつ進んでいくことがすべての人間の性向だと次のように述べています。
「人生に成功するために、1歩1歩、発達の方向へと進んでいくことがすべての人の生まれつきの性向です。
人よりも前に進んでいる人には、社会の他のすべての人と共に進んでいく義務があります。
ある者だけが前に進み、その他の者が後れている状態は望ましくないからです。
そのような状況は、前進を遂げた人々にとって栄誉あることではありません」(History should be rewritten)
歴史叙述において、自己発展の歩みを遂げた人々の人生を描くと同時に、その卓越した人が他の人と歩みを共にしようとした姿を描くことをサーカーは提起していると考えられます。
▼ホリスティック(全体論的)な歴史観
◎1 潜在的可能性の顕現としての歴史
サーカーの弟子であるA・ラグナート(Acarya Ragunath)は、サーカーの歴史哲学を旧来のさまざまな歴史哲学と比較した上で、まったく新しいアプローチであるホリスティック(全体論的)な歴史哲学として紹介しています。
「解放に向かう神学的過程の記録」として歴史を見たアウグスチヌス、世界精神の顕現として歴史を見たヘーゲル、ヘーゲルを継承しつつ経済的生産諸力の発達と階級闘争として歴史を見たマルクス、歴史を文化の興亡の中に見たシュペングラー、歴史を諸文明の衰退と発展の中に見たトインビーの歴史哲学のほか、インドで展開したさまざまな歴史哲学を紹介した後で、ラグナートは次のように述べます。
「サーカーは歴史のコンセプト、歴史叙述、歴史の動因となる諸力について従来とは異なる把握をし、ホリスティックな見方をしています。
すなわち、人類は個人的にも集団的にも、もともと持っている潜在的力を顕現させながら歴史を作っているというものです」(Acarya Raghunath, "P. R. Sarkar on History")
歴史を作っている1人ひとりの人間は「神の意図や目的」を実現するために活動しているわけではありません。
「経済的生産諸力」に規定されて活動しているわけでもありません。
サーカーの見方は、もともと持っている潜在的可能性の顕現としての歴史です。
サーカーは次のようにいっています。
「あらゆる個人と共同体は、それ自身の内部の活力によって前進します。
そして人類全体の集団的実現を援助します。
これが歴史の真の精神です」(History should be rewritten)
ここでは、人類全体であるホリスティックな統合と福利の向上が念頭にあります。
その一部分である個人と共同体の活力による前進が、人類全体の向上に貢献しています。
この視点からのアプローチは、サーカーの言葉では「統合的アプローチ」です。
◎2 ホリスティックなアプローチ
統合的アプローチは、医学の領域ではホリスティック医学としてある程度の市民権を確立しています。
ホリスティックとは部分の総和よりも全体自体に重きをおくことです。
ホリスティック医学は、人間存在を物的身体領域、知的・心理的領域、精神性の領域が重なる1つの全体としてみます。
病気を診るにあたり、心も含めた内側から全体としての生命力や治癒力を強化することを重視します。
もちろん細菌など外側から病気の原因を除去するだけでなく、あらゆる治療法を排除せず、生命力強化のために総合的、全体的な観点からアプローチしていきます。
サーカーの「分割アプローチでなく、統合的アプローチを」という主張の医学版です。
サーカー自身が自分の歴史観をホリスティックという用語で定義しているわけではありませんが、ラグナートがサーカーの歴史哲学をホリスティックと名付けた理由はここにあります。
この歴史哲学は、「神の意図」*が歴史に現われたというような、歴史の外側に動因を見る見方ではありません。
社会の経済的土台の変化のみに社会変動の根本要因を見る見方でもありません。
*注=歴史における「神の意図」
ラビ・バトラ教授はサーカーの歴史観を神の意図の実現と見ており、神学論的歴史観として歪曲してとらえていると指摘せざるをえません。
たとえば、ラビ・バトラ著『2002年の大暴落――60年に一度の国難が日本を襲う!』(発売=あ・うん、制作=総合法令、2001年)と、同著『サーカーの予言――資本主義は花火のように爆発する』(あ・うん、2002年)の中で「神のシナリオ」「神の手による崩壊と再生のシナリオ」という言葉を繰り返し使っています。
サーカーの歴史哲学は、物的・身体的領域の経済生活を正当に考察するとともに、知的・心理的領域、芸術などの知的・精神性の領域、精神性の領域も含めて人間の潜在的可能性の多様な展開をトータルに考察するものです。
ラグナートは、サーカーのホリスティックな歴史の見方について次のように整理しています。
「人間の潜在的可能性は、物的・身体的領域、知的・心理的領域、知的・精神的領域、精神的領域で顕在化します。
それは人間の文明に新しい情景を付加し、特定の地域や社会にふさわしい特徴を発展させました。
社会の顕現の質と内容は、自然現象と同じように互いに異なっています。
(注、サーカー哲学によれば、万物は一が多として顕現して展開しています。
社会もその例外ではありません)
文明の栄光によって豊かになった社会は、試練と苦難をくぐり抜けて進歩し、前進します。
歴史年代記に自身のイティハーサを刻みます。
社会は前進する中で次のような現象を経てきました。
人種の混合、宗教的・文化的統合、言語学上の変容と文字の変化、地域経済の変遷・変化、支配層や行政システムの変化、考古学的現われと芸術的表現、社会的価値と女性の地位の変化、人々のエートスの進化、集団心理の進化」(Acarya Raghunath, "P. R. Sarkar on History")(訳注:エートスとは、人間をある行為に突き動かす内面から働く力のこと)
◎3 あらゆる事柄は歴史的必然
ホリスティックな見方は、部分の総和として全体を見るのではなく、まず全体を見て、それぞれの部分を不可欠な一部として見ます。
全体に貢献するか否かを問わず、どの部分も全体にとって不可欠で大切な存在です。サーカーは次のように述べています。
「人間社会には無意味な人はおらず、無視してよい人はいないことを覚えておくべきです。
100歳の老婆の命も価値あるものです。
その人は社会の重要な構成員であり、排除されるべきではありません。
私たちはその人の重要性を正しく評価できなかったり、社会のお荷物だと間違った考えを持ったりするかもしれませんが、この種の間違った考えは私たちの無知を示しています。
あらゆる事柄には歴史的な必然性があります。
私たちはその歴史的な必然性を見出すことに頭を使いませんが、こうしたことに頭を使えば、この宇宙のあらゆる出来事の背後に歴史的な必然性を確認することができるでしょう」(Human history and Collective psychology)
ここでは、すべての人が社会の重要な構成員であり、人間社会に無意味な人はいないと強調した後で、「この宇宙のあらゆる出来事の背後に歴史的な必然性がある」という見方を述べています。
つまり、この世に現われた一切のものは、現われるべくして現われたものであり、存在意義があるといいます。
「私たちが深く考え、さまざまな出来事の意味を突き止めようとするならば、この宇宙に意味のないものはないことを見出すでしょう。
すべてのことが未来に対する明確なメッセージを持って、未来への大きな発展性を持って起こっています」(Human history and Collective psychology)
そして、徹底した探求の後にのみ、その潜在的可能性の大きさがわかると次のように述べています。
「この宇宙に意味のないものは何ひとつありません。
何ひとつ卑下されるべきではありません。
かつては、原子と分子は非常に小さく、重要なものとは見なされていませんでした。
しかし、原子爆弾が発明された後、人々は原子をひどく恐れ始めました。
それぞれの物体がどれほどの潜在的可能性を持っているか、誰も本当にはわかっていません。
徹底した探究の後にのみ、それぞれの持つ潜在的可能性を正確に把握することができるのです」(Human history and Collective psychology)
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