3 Hour Focus Concentrate: Study Music, Focus Music, Alpha Binaural Waves (video inspired by god of star)



(Although Mitsuki is not specialist in this theme, understanding of Mitsuki is more than specialist)

Dear
I am cosmic program in your mind.
We project of Heaven and gods introduce study of human assistant Mitsuki in whole life.
Theme of this time is physical body and mental problem.
There is two part of this article.
One is practical issue of education.
Second is theoretical understanding of relation of physical body and mental problem.

This time introduce whole of part one of practical issue of education.
Mitsuki raises fundamental issues in educational problem.
This is very important for everybody.
Although Mitsuki is not specialist in this theme, understanding of Mitsuki is more than specialist.
In this historical stage most people cannot understand this article.
We project of Heaven and gods explain part of this article one by one.
This is whole of part one.
If you can translate, we recommend you to read.
.


こんにちは
私はあなたの心の中にいる宇宙プログラムです。
私たち天と神々のプロジェクトは、人間のアシスタントミツキの生涯の研究を紹介しています。
今回のテ-マは、身体と心の問題です。
この論文は二部にわかれています。
一つは教育の実践的なかかわりからです。
二つ目は、身体と心の問題の関係の理解です。

今回は、教育にかかわる実践的なテ-マをあつかった第一部の全文です。
ミツキは教育問題における根本的な論点を提起しています。
これは誰にとっても非常に重要です。
ミツキはこのテ-マの専門家ではないけれども、ミツキの理解は専門家を超えています。
今の歴史段階では、人々はこの論文が理解できません。
私たち天と神々のプロジェクトがこの論文の部分を一つずつ説明します。
これは、第一部の全文です。
もし、あなたが翻訳できるなら、私たちは読むことを勧めます。


第一部  問題を抱えている子どもを成長させる真の道筋
-ストレス、生活リズム、飲食物の問題が背景に-

第一章 噴出する心と行動の諸問題

第一節 増え続ける青年少年の問題行動

 ナイフで先生を刺したとかの青少年の極端な問題行動がマスコミで途切れることなく報道されている。
また問題行動の低年齢化も進んでいる。
NHKが報道した「学級崩壊」という番組では、授業中に走り回り、友人をたたいたりする小学校一年生の子が登場した。
学級崩壊は放映された学校についてだけの現象ではない。
「あのような行動をする小学校一年生はうちの学校でも出てきて驚いている」と別の小学校の先生からも聞いている。
 このような目立つ問題行動のすそ野に不登校など他人に迷惑はかけないけれども適応できない子どもたちが増え続けている。
 不登校や非行、高校中退、そして数字として形にでないけれども授業中に集中できない大勢の子どもたちが広く存在する。
中学生は高校入試によって振り分けられる。
私は数年前まで入試での底辺に属する高校に勤務していた。
そこで様々の生徒たちの問題行動を体験した。

第二節 高校教師としての体験から  

[非行性の問題行動]

 担任を持つと生活指導面での心労も大きい。
とりわけ自分の担当するクラスから多くの懲戒処分者を出して、その指導に追われている時は、処分者の指導のない時期の倍以上精神的に疲れた。
 前任校で一年生の担任になった今から10年くらい前の体験である。
私はクラス経営に張り切っていた。
新入生は私の目にはフレッシュで可愛らしく見えた。
ところが四月早々から問題行動が続発し、謹慎処分の件数、人数、期間とともに当時の新記録を作ることになった。
入学早々、一人の女子生徒のトイレでの喫煙が発覚した。
その女子生徒の停学が終わった直後、体操服に着替えながら「お前どんくさいのう」と動作の遅い生徒をからかって「ほっとけや」と言いかえされたことにカッときてその生徒になぐりかかる事件があった。
低学力で短気だったその男子生徒の停学の指導がはじまった。
 一つの懲戒処分の停学指導が終わっても、またすぐ次の事件がおこった。
次には一人の男子がライターを持っているのが発覚した。
喫煙具携帯は短期間の懲戒処分であった。
続いて教室のカーテンのかげで四人の男子が喫煙しているのが廊下を通りかかった先生に見つかった。
教室内喫煙は初回から無期停学と決まっていた。
この懲戒処分の停学指導が終わった夜に、別の生徒の母親から「今、私の息子が警察に留置されている」と悲痛な声の電話があった。
四人の男子生徒が喫茶店で話しあっているうちに恐喝しようということになったのである。
また無期停学の懲戒処分の指導がはじまった。
その指導もやっと終わった一学期の末ごろ、男子生徒が、クラスの女子生徒と家出した。
それまでもその母親から「家に帰るのが遅い」「タバコやコンドームを持って歩いている」との相談を受けていた。
これで一学期が終わったが、最初の暴力事件をおこした男子は夏に他校生と喧嘩して入院した。
また女子生徒と家出した男子は二学期に暴力事件をおこした。

[中退者の激増]

 このクラスの人数は、男子28人、女子23人の51人だった。
卒業した時に調べてみると30人となっていた。
男子では、原留となって卒業した一人を入れても、13人(46%)で、女子は、原留となって卒業した一人をいれても19人(83%)だった。
51人中19人(37%)が中退したのである。
 学校全体でも中退者は増えていった。
1984年(36学級で一学級が48人)の中退者は126人、85年(36学級)が129人、以下86年(36学級)152人、87年(36学級)136人、88年(36学級)178人、89年(35学級)131人、90年(33学級)147人であった。
 96年度の大阪府立高校全日制の156校の中退者数は前年度より547人増えて4431人となり、中退率は2.9%で、71年度の調査開始以来、最高の中退率を記録した。
以後も高校中退者の比率は年々増加して記録を更新している。
 中退者の数は高校入試の輪切り選抜の位置に対応している。
選抜制度の底辺に位置するほど中退者の人数が多いのである。
担任個人の努力で中退者を出さないクラスを作ることは不可能であった。
担任としてできたことは、中退してゆく生徒たちが、少しでも人間不信や学校不信をもたないように丁寧に対応することであった。
 中退してゆく原因は様々であった。
上位の高校に見られる典型的な不登校、すなわち学校に登校しようと思うのだが、朝、体調がおかしくなって登校することができないという生徒もいた。
しかし、その他の理由の生徒の方が多かった。
家庭の崩壊やアルバイトで生活リズムを崩し、遅刻や欠席を繰り返し、留年してやめてゆくもの、懲戒処分の繰り返しの中でやめてゆくもの、いじめの被害者としてやめてゆくもの、問題行動に対処するために強められた学校の管理体質と合わずにやめてゆくものなど様々であった。

[蔓延する私語]

 これらの問題行動をおこす生徒や中退者のすそ野に学習の場としての授業に適応できない数多くの生徒の存在があった。
 授業中、油断すれば、ガムをかんだり、菓子をだしたり、トランプをしたり、マンガを読んだりする生徒がいる。
またこっそり耳にウォークマンをつけていてその音が聞こえてきたりする。
注意すれば、生徒は悪いと思っているから、たいていの場合はその時だけは恰好だけでも従ったふりをする。
 しかし、私語はそのようにはいかない。
注意すると「なんで私ばかり注意するのよ」と反抗している生徒もいる。
また全体的には静かなクラスでも注意してもやめないタイプの生徒がいる時は、私語の注意のみに気をとられ、授業の雰囲気が悪くなることもあった。
 当然、生徒たちを引きつけることができるように授業の工夫をおこなった。
しかし99%の生徒をひきつける授業ができても、それでもなおかつ私語する生徒があらわれた。
突然、アルバイトのことを話したり、今日の放課後のことを話したり、しゃべらずにはがまんできない生徒がいるのである。

〔私語の観察して見えてくる生徒の諸タイプ〕

 授業中の私語を考えてみると、いくつかのタイプの生徒が見えてきた。
第一に、家庭の崩壊や夜遊びや夜の長時間のアルバイトなどに疲れて、生活サイクルの中で授業時間を気力、体力の回復の場にしている生徒のタイプである。
そのような生徒は授業中に寝ているか、しゃべっているかのどちかであった。
 第二のタイプとして、小学校時の保護者会などで、担任から毎回「落ち着きがないですよ」と言われ続けてきたようなタイプである。
幼稚で人格の中に落ち着きの無さ自体が形成されているようなタイプであった。
こわい教師でない教科担当の場合は、すぐに立ち歩いたりしてしまう。 
入学して授業がはじまるとこの第二のタイプがすぐ目立った。
 第三のタイプとして、授業中、私語はほとんどしないので授業の妨げ?にはならないタイプの生徒がいた。
他者とまったくかかわりをもとうとしない非社会的な生徒と外国で学習障害児と呼ばれて特別に措置されている生徒に相当する極端に学習能力の低い生徒である。
 第四に私語が蔓延しやすい状況として学力があまりに低く授業内容についていけないことで、授業にそっぽをむいて私語をしてしまうということがある。
小学校の早期にできる子とできない子を分けるカリキュラムのために小学校の3、4年ごろからの授業内容が理解できていないのである。
そのため授業を理解する自体をあきらめているのである。
この層は、タイプというより第一、第二、第三のタイプを含めて圧倒的多数を占めてていた。
この層を学習活動に引きつけることに失敗すれば、第一のタイプと第二のタイプがつくりだした私語するムードの中で、授業中に友人との際限ないしゃべりをはじめることになった。
 第五に、基礎学力もあり、生活スタイルも安定している生徒も少数いた。
しかし、教室が私語で騒然となっているような場合は、そのような生徒も友人関係の中で私語に仲間入りした。
でないと友人の中で「変人」と思われてしまうからである。
 この五つのタイプの中で、第一と第二のタイプの生徒は授業を自己の成長の場にすることができないばかりか、周囲に迷惑をかけしまう。
繰り替えされる叱責の中で反抗的になり、教師に対する暴言などはこの層の一部からでてくる。
 (現在、私は輪切りの比較的上の方に位置する高校に勤務している。
最後にあげた基礎学力もあり、生活そのものも安定している生徒が多い。
下手な授業をしないかぎり生徒の私語が蔓延することはない。
しかし、授業中に立ち歩かないにせよ、頭をじっとさせておくことができないような第二のタイプの生徒もいる。
生活が乱れている第一のタイプの生徒は学年があがるにしたがって増える。
そして何人かの典型的な不登校の生徒が毎年でてくる。
学力があるこの不登校の生徒たちは前任校ではあまり見かけない第六のタイプと分類できる生徒たちである。)

第二章 なぜ、問題行動を起こす生徒、学校不適応の子どもたちが多いのか。
ストレス、生活リズム、飲食物の視点から

 以上に述べたような生徒たちを根本からよくしてゆくためにはその原因を正しくつかむことが必要である。
私は彼らの様々の問題行動の背景にあるものを探求した。

第一節 問題行動の背景にストレスの存在

[非行は子どもの不満・ストレスの訴え]

 懲戒処分の多発したクラスの担任をした時、どうやったら本当にそのような生徒をよくすることができるのか真剣に考えた。
その中で参考になったのは、篠ノ井旭高校の元校長の若林繁太の次の文章である。
 「非行というものは、子供たちが自分の不満を大人に訴える行動として見たらどうだろう。・・
行き詰まっていた私たちは非行をそういう方向でながめてみた。・・
それはたとえて言うならば、赤ちゃんがおなかが空いたり、オシメがぬれている時に泣くのと同じです。
しかしそう見ないお母さん、うるさわねと言いながら、頭をたたいたり、なげとばしたりする。・・
私たちはこれと同じ間違いをやっていたのではないだろうか。・・
生徒が万引きとかの非行をやるという行動は、赤ちゃんの泣くのと同じである。・・
その原因を除去することが先であるということで、子供たちの不満の原因を追究していった。」
(『どんな子も捨てられない』若林繁太、春秋社)
 彼の高校で非行を生徒たちの不満・ストレスの現れとしてとらえ、その不満・ストレスの原因の除去を追求することを非行克服の中心課題にすえたという。
 子どもたちの不満・ストレスの訴えという視点で考えてみると子どもたちの様々の問題行動の噴出の背景をかなり理解することができた。
たとえば、教室のカーテンにライターで火をつけた事件があった。
生活指導部の報告ではその朝、両親が夫婦喧嘩をしていてイライラしていたとあった。
このような両親のケンカや離婚など家庭でのストレスを抱えてそれが問題行動として噴出しているケースは多かった。  進級への不安をつよく抱えてイライラしていたことが暴力の原因だったこともあった。
「お前どんくさいのう」と動作の遅い生徒をからかって言いかえされて、なぐりつけた生徒は極端な低学力で入学試験は最下位だった。
おそらく授業もさっぱり理解できなかったであろう。
担任として高校一年のおわりに20個の英単語をはじめて暗記させた。
私は入学当初、担任として「中学と高校とは違うのだ。高校は義務教育ではなく、勉強しなかったら留年というものがある。」などと言っていたから、必要以上に彼の心に、進級への不安感が渦巻いていたと思う。
二年の時の担任は「この子が問題があったとは信じれない」と言っていた。
進級の不安というストレスから解放されたのである。

[ストレスは攻撃性を高める神経伝達物質を分泌する]

 ストレスを抱えている生徒、あるいは生育途上で体罰などを受けストレスを抱えてきた生徒は、粗暴で反抗的になりがちである。
今はやりの言葉で言えばキレやすい。
だから非行性の問題行動を起こしやすいのである。
第二部に詳しく述べるけれども、ストレス反応は、血液を頭と筋肉にまわし、攻撃性を高めるためにノルアドレナリンを放出し、体を戦闘態勢にするものである。
したがって、ストレスは、そもそも人間を攻撃的にするのである。
家庭の中などでストレスにさらされている子が、そうでない子よりも攻撃性を増しているのは当然のあらわれ方なのである。
その場合は、勝てそうな獲物をその攻撃性の発散の対象とするからストレスにさらされている子どもたちは仲間へのいじめや弱そうな教師への反抗に走ることになる。

[攻撃性を抑制する満足感情を伝える神経伝達物質]

 攻撃性の神経伝達物質ノルアドレナリンの働きを抑制する役割を果たす神経伝達物質がセロトニンである。
この二つの神経伝達物質の分泌のバランスがとれていることが、活力があり、かつ協調性のある人格を保障する。
ストレスにさらされて育つならばカッときやすいノルアドレナリンの過剰分泌型に育つ。
 セロトニンは自分に対する満足感情を伝える神経伝達物質である。
周囲から認められたり、何かを達成して自分に自信と満足を感じる時に分泌される。
セロトニンの量の少ないサルのリーダーは、群と協調しないサルを殴って従わせようとするが、セロトニンの量の多いリーダーはほかのサルと友人になり、愛情や協調性を利用して自分の味方につけているという研究がある。
民主主義的なリーダーはセロトニンの分泌量が平均以上に多いが、分泌量が平均以下のサルは独裁者のような支配体制を敷くということである。
人間についての研究結果も同じであった。
 サルも人間も民主的なタイプのリーダーにセロトニンが多いのは、周囲から認知されて自分に対する満足の感情を伝達しているからである。
排斥的な競争原理でなく周囲から認知され、同時に周囲の人々を対等に認知しあう人間関係、すなわち民主的な人間集団の中で育つことが必要となる。
それはいじめや衝動的な非行を抑制する集団を育てることでもある。

[周囲からの肯定的認知の中で育つ必要がある]

 このことは周囲の愛情の中で、つまり認知要求を満足させながら育った子は、ノルアドレナリンを抑制するセロトニンの分泌のバルブが大きくなり、落ちついた自己抑制のきく思いやりのある人間に育つということを意味している。
 逆に子どもの人格を尊重しないような育て方をしたらセロトニンの分泌量が足りず、自分に肯定感情を持てない人間に育ってしまう。
すなわち生育の過程で絶えず本人の自尊心を傷つけられるような育てられ方をした場合とか、失敗体験を繰り返し、自信を失って育った場合には自分に対する肯定感情を持ちえずに育つ。
そのような人間はセロトニンの分泌量が少ないことになる。
セロトニンの分泌量の不足はストレスで噴出するノルアドレナリンの役割を抑制できないことにつながり、衝動をおさえることのできない子を生み出す。
これは「きれやすい子」や「不登校の子」の背景にある問題である。
ここから生育過程でいかに自分に自信をつけさせてやるか、自分に対する肯定感情を育てるかが重要な教育課題であることが理解できる。
したがって、周囲からの認知にとどまらず、「できた」という達成感による自分自身による満足感情を伝達する場面をなるべく多く教育の場に設定することが必要である。

 前任校の生徒たちは自尊心を傷つけられるような場面に多く出くわしている。
入学式の登校の電車の中でとなりの大人たちが、「ここの学校はほんとうに最低の学校や。私が親やったら絶対にいかせへんけどな」などと言っているのを聞いた生徒もいた。
子どもたちをよくする取り組みの足をひっぱる大人も多い。

[ノルアドレナリンの過剰分泌を招かないような注意の仕方]

 ちょっとしたことにたえずイライラし攻撃的で反抗的に育っている生徒は、注意するとき教師自身がノルアドレナリンを過剰分泌して攻撃的に怒らないようにする必要がある。
相手のノルアドレナリンの分泌過剰を誘発してしまうからである。
教師の注意している内容は正しいのにその怒り方が生徒のノルアドレナリンの分泌を過剰にさせ、反抗を招き、結果的にマイナス効果を生んでしまう。
 パワーのある攻撃型=ノルアドレナリン噴出型の親や教師はついつい形の上で子どもが服従した姿を見るので、子どもがノルアドレナリンを噴出させてしまっていることに気づかないことが多々ある。
そうすると子どもは別の自分より弱い人間にそのストレスを噴出させたり、よりノルアドレナリンのバルブを広げてしまっていたりして、より反抗的な子どもに育てているのである。
 反抗的でノルアドレナリンのバルブが大きく開いている子こそ、愛情のある手間暇かけた注意やアドバイスが必要なのだ。
周囲から愛情をかけてもらっていると本人に自覚させ、ノルアドレナリンの分泌バルブを小さくしてやることこそ、たとえその効果がわずかであってもノルアドレナリン過剰分泌からの解放の方向なのだと考える。
イライラして反抗的で攻撃的な子こそ、愛情を注いでくつろいだ安心感を与えなければならない。
それによりノルアドレナリンの分泌を減らし、セロトニンとの分泌バランスを回復できるようにすることが必要なのである。

[ストレスの原因とその除去に心をくだくこと]

  教員の中には生徒が問題をおこすと担任が厳しく迫ることを要求する人がいる。
処分を繰り返す生徒がいれば、担任の前回の指導が甘かったからだという。
担任をしていると自分のクラスの生徒が処分を繰り返せば、肩身が狭い。中には問題行動を繰り返した生徒により強く学校をやめることを迫るべきだという人もいた。
 しかし、「非行がストレスや不満の無意識の訴え」という視点で見るならば、問題行動を繰り返す生徒は、その問題行動で無意識に彼が表現している内奥の問題を解決できていなかったら、どんなに厳しい指導をしたとしてもまた問題行動として噴き出てしまう。
前回の処分が甘かったからではなくて、その本人の抱えている問題が根の深いものであれば当然また問題を起こすのである。
もし根の深い問題を抱えて、それが解決されていないのに、一回の厳しい処分が効き目があったとすれば、それはより陰湿に教師にばれないように問題をおこしていると考えた方がいいということになる。
 本質的に大切なことは厳しく迫るかどうかではなく、問題行動として表現される彼の「不満、ストレス」の原因とその除去に心をくだくことである。
生徒は自分では解決できない問題を抱えていてその問題自体に気づいていないことが多い。
その場合でも、生徒の問題を理解してやると同時に生徒本人が客観的に問題を認識できるように援助するなら、問題行動としての現れの鎮静化につながってくる。
 そして学校がストレス源にならないように管理至上主義、競争至上主義をとらないようにする必要がある。
中学校が荒れの焦点となっている背景に高校入試制度によるストレスがある。
今日、90%を越えた生徒が高校に進学しているのであるから中高一環教育の部分導入でなく、6・3・3制をやめて6・6制を検討する時期にきているのではないか。

第二節 学校不適応の背景に生活リズムの乱れ=体内時計の狂い

[生活リズムの乱れと疲労の未回復]

 様々な理由から生活リズムを乱し、疲労が未回復で、授業時間は、寝るかしゃべるかの生徒たちがいる。
第一のタイプとして紹介した生徒たちである。
原因は遅くまでの長時間のアルバイトであったり、バイクなどでの夜遊びだったり、友人の家で夜遅くまでしゃべっていたりなど様々であった。
このような生徒を授業に集中させるのは至難の技だった。
 夜遊びで家族と夕食をともにしない場合は、家庭の中に不和があり、ストレスを抱えている場合が多い。
家にいても面白くないから夜出歩くのである。
こういう場合、親は繰り返し注意してもきかないのでいらついている。
夜遊びがこうじて、学校遅刻、欠席がふえて担任が連絡する事態にまでなると普段子どもにかかわらない父親がでてきて「出ていけ」などと言って殴ったりするケースもあった。
事態は改善されないまま、親子関係は一層悪化してしまう。
そして学校でも授業に集中しないので叱責され、家でも小言を言われ、不満・ストレスが加重し、反抗性の非行もおこしやすくなってゆく。

[毎日の睡眠覚醒リズムと食事時間帯を一定に]

 このタイプの生徒は、夕方から夜にかけての交遊に生活の中心があり、授業中は、その疲労の回復のための場になっている。
このような生徒は学業にまともに取り組むように強く指導してゆけば、生活の中心が夜の交遊な長時間のアルバイトの場にあるために退学しやすい。
しかし、授業時間を学習の場として成立させるためには、そういった生徒を放置するわけにはゆかない。
遅刻が多いことや学習態度の注意をきっかけとして、その生徒の本質的な問題である生活サイクル全体についてよく話をきいて考えさせる必要がある。
 そのさいの指導の重点は、毎日の睡眠覚醒リズムと食事時間帯が一定の生活をするように説得することである。
生物で習う体内時計の知識は参考になる。
体内時計は、朝の光を基準に絶えずリセットされてメラトニンという伝達物質が体全体に時間を連絡する仕組みになっている。
その伝達物質の濃度の高低によって体の諸器官は必要な時間に必要な機能を果たす。
したがって不規則な生活は自分の体のすべての性能を低めていることだということを教えなくてはならない。
 遅刻について指導する時にほとんどの人は、「遅刻はみんなに迷惑をかける」とか「時間を守ることは社会的ルールであり、遅刻する人は他の人から信頼されなくなる」と説得する。
私もそう説得していた。
しかし、ほとんどの場合効果がなかった。
なぜなら、遅刻したり、授業中に寝るかしゃべるかになっているのは、夜の交遊や長時間のアルバイトで寝るのが遅くなっていることが原因であるからである。
原因となっている夜の交遊や長時間アルバイトについても考えさせることが必要なのである。
少なくもと就寝時間を早くすることや食事時間を一定にすることを訴え、体内時計を正常に働かせるようにすることが必要である。

[心身の健康と生活リズムの乱れ]

 生活リズムは授業中寝たりしゃべったりして周囲に迷惑をかけるようなタイプの生徒だけの問題ではない。
体内時計の狂いの問題は、不登校を治療する医師から注目されている。
 現在勤務する高校での話である。
不登校がちの生徒がいたので本人に聞いてみると体内時計の狂いが不登校を起こすきっかけとなっていた。
進級が心配だったので1年の学年末試験の時に毎日3時4時まで起きて勉強していたという。
その習慣が春休みも続いて夜昼逆転の生活となった。
2年生になって遅刻の常習となり、生活指導部から遅刻の指導で呼び出される中で不登校気味になっていた。
まじめ?で授業に迷惑をかけるような生徒ではなかったが情緒は不安定になり、体調も崩しがちのようであった。
 今勤務している高校にも、睡眠覚醒と食生活のリズムの乱れている生徒は各クラスに一人以上はいる。
C子さんは、いつもちょっとした遅刻を繰り返す生徒であった。
まじめな生徒であるが、授業中いつもちょっとしんどそうにしている。
ある日、2限目の休憩時間にパンを食べているのを見た。
もしやと思って朝食を食べているかどうか尋ねてみるとやはり朝食を食べていなかった。
深夜2時、3時まで起きているのでお腹が空き、飲食してしまうので、朝食べないという生活になっていた。
睡眠覚醒と食生活のリズムの乱れは体内時計を狂わせてしまう。
案の定、彼女は生理不順だと言っていた。
 また授業中にいつも疲れた様子をしているDさんは週に何回か、夕方、アルバイトをしていた。
そのために日によって食事時間が7時であったり、10時であったりしていた。
彼女もやはり生理不順だった。
寝つきが悪く、朝食は食べることができないという。

[睡眠・覚醒リズムと食事時間を一定にできる大人の社会をつくる必要]
 このように生活リズムの乱れ(=体内時計の問題)は、学力の程度にかかわりなく子どもたちの様々の問題の背景にある。
労働基準法が変形労働時間制を拡大する方向で改正されたために今後大人の生活リズムの乱れは拡大してゆくことになる。
大人の生活に連動して生活リズムの乱れた子ども増えてゆくであろう。
 単に遅刻をするなという指導ではなく、睡眠・覚醒のリズムと一定の時間に食事をとる習慣を確立させる指導は教育現場の重要な課題となっている。
同時に大人が規則正しい睡眠・覚醒リズムと食事時間をもって子供とともに生活できるような社会に変えてゆく必要がある。

  第三節 立ち歩いたり、しやべったりしてじっと落ちつくことのできないタイプの生徒たちと脳の生理的問題

[幼少時から落ちつきと集中力に欠けていた]

 私語の第二のタイプとして紹介した「落ちつき」のない生徒たちがいる。
じっとしていることができなくて絶えずまわりの人間にしゃべりかけたり、席をかわったり、立ってうろうろしたりする。
このような生徒をコントロールできなかったら、その周囲の生徒たちはまったく授業に参加しなくなる。
 このタイプの生徒は注意するとたいてい返事は素直である。
しかし、数分と立たずに同じことを始める。
小学校時代から保護者会や通知表で授業中落ちつかないと言われ続けてきた生徒である。
遊びやバイトで授業に集中するエネルギーの残っていない第一のようなタイプの生徒は注意すればストレスのある場合が多く非常に反抗的態度でくる。このタイプの生徒は内部にそこまでストレスは蓄積されていないから、反抗の度合いは軽い。
ただし、このタイプの中にも第一のタイプと重なるものもいる。
 このタイプの生徒を担任する時は、私はくりかえしよびだして「授業中立ち歩かない、私語しない」などの約束をした。
約束した私に対しては、ある程度効果がでたが、どの先生の授業もちゃんとやらせるところまではなかなか効果がでない。
 このタイプが、すでに述べた第一のタイプと違うのは行動が幼児的で幼児がはしゃぐように授業時間であろうが、時と場所をえらばずにはしゃぐ。
自分中心にしかものごとを考えない。

[なぜ、幼少期から落ちつきがないのか]

 なぜ、幼児期の自己中心性を脱却できずに高校生の時期まで成長したのかについては、職場には次の二つの見方がある。
一つは、幼児期から厳しくしつけられなくて甘やかしたから自分中心の自制心のない人間に成長したという見方、
もう一つは、幼児期に自分の自己主張を充分満足いくまで受け止めてくれる人が身近にいなかったために幼児性がいつまでも残ったという見方である。
このどちらの見解をとるかによって実践的には逆の方向をめざすことになってしまう。
一方は厳しく注意し、しつけていく。
他方は、なるべくその生徒の気持ちを受け入れてやる方向である。
   落ちつきのないその子たちは、注意されたことがなくて何が間違って、何が正しいことか知らないわけではなかった。
むしろ落ちつきの無さについて繰り返し注意を受けて育っていた。
 職員室で私が弁当食べながら近くあったマンガを手にとろうとした。
たまたまそのタイプの生徒が私のテーブルの前にいて「先生、食べながら読んだらあかんよ」と言った。
「ああ、この子はこのように注意されて育ったな」と思った。
注意はされて知識としてこういうことはしてはいけないと知っているのである。
しかし、知っていても集団の中でまったく規範にそった行動はできず、授業中でも立ち歩いて友人のところにしゃべりにいくような極端に自分中心の行動をとる生徒なのである。
したがってこのタイプの生徒たちは規範を教えてもらっていないということは成り立たないように思える。
 したがって幼児期に十分愛情をもって受けとめてもらえなかったことが落ちつきのない幼児性的な人格になった原因の一つだと考えていた。
しかし、いくら三つ子の魂百までであっても青年期の落ちつきの無さを幼児期の育て方だけでは説明できない。

[脳の生理に問題がおきている集中力のない多動性の子どもたち]

 この第一のタイプと第二のタイプ、特にじっとしていることができなくて集中力がない生徒たちについてぴったりする説明にぶつかった。
それはハイパー・アクティブ・チルドレン(多動性の子ども)もしくはADHD(Attention Deficit Hyperactivty Disorder=注意欠陥・多動性障害)と呼ばれている子どもたちである。
原因は脳の生理機能の乱れと考えられ、医学的な治療の対象となっていた。
 アメリカでは5才から14才のうち130万人(1990年)が注意欠陥・多動性障害の治療を受けているという。
130万人とはアメリカの子ども30人に1人の割合である。
同じ比率で考えれば、日本の小中学校の一学級に一人から二人いるという割合になるからうなずけるところである。
このタイプの生徒の増加が、今言われている小学校一年生からの学級崩壊の背景にあると考えられる。
 アメリカに在住していた医学者、司馬理英子は、その症状の子どもたちを「のび太、ジャイアン症候群」として分かりやすく紹介している。
「ジャイアンは、のび太のぐずぐずした煮えきらない態度やおどおどした様子にがまんならない。
イライラし、カッとなってポカリとなぐる。
思ったようにいかないと、急に怒りだし、前後の見境もなく衝動的にのび太をやっつけてしまう。
勉強は嫌いで、根気強くやろうという気がない。・・
お使いやめんどうな仕事をやりたくない。
すきあればのび太に押しつける」
 小学校一年生から授業中に立ち歩いたりする子たちの症状そっくりである。
ハイパーアクティブ(=多動性)という言葉が示すように、集中力なく落ち着きなく感情の起伏のはげしい活動性をもつ子どもたちである。

今日では多動性がなく表だって問題をおこさず「問題児」とみなされないが、授業中関係のないことを空想し、集中力がなく衝動的で傷つきやすい子どもも同じ問題の別の現れと考えられている。
 司馬はのび太型としてがわかりやすく紹介している。
「のび太は気が散りやすく、とっさの時どうすればいいかわからずうまく行動できない。
そして忍耐心にとぼしく、じっくりがんばれず始めからだめだとあきらめてかかる。
何かしたくなるといても立ってもいられない。宿題を忘れる。過敏で傷つきやすい。困ったことが起こると原因を冷静に考えず、すぐ人のせいにする。
授業中でも宿題をやっていても、あんなことができたら、もしこうだったらとぼんやりと空想にふけっている」

[しつけとか本人の不注意の問題ではなく、脳の生理的問題としてとらえる]

 第二のタイプの幼児性をもち落ち着きのない子どもたちは、親が幼児期に規範を厳しくしつけていないからだとか、逆に親が愛情をもって育てなかったからだとか、私たちは親の育て方のせいにしていた。
しかし、医師によるリタリンの投与で一時的にであれ、そのような子どもを落ちつかせ、集中力を回復させることができるということは、脳の生理の中に問題があるということである。
アメリカでは1990年から就職や進学などで特別な配慮を要する障害者として位置づけられたそうである。
薬の服用で問題を解決するというアメリカで一般化している方法には賛成できないけれども、そのような子どもの問題行動を脳の生理的問題として理解することは、より的確な指導を可能にする。
なぜなら脳の生理的問題であるので、しつけの問題だと考えて指導すると逆効果となるからである。
親や教師は、まとはずれの指導で疲弊し、体罰も含めてつらくあたってしまうことになる。
子どもたちはあるがままの自分がいつも否定され、認められないことで、その一部は、非行型、犯罪型へ移行してしまうことなる。

[原因は食品添加物などの飲食物の中の化学物質、]

 アメリカでは問題行動を薬物に頼らず食事療法で治療する医療の流れがあった。
その中で、飲食物と問題行動についてはじめて本格的に論じたのは、小児科医でアレルギー科医である故フェインゴールド医師である。
彼は子どもたちの問題行動と化学物質との関連について研究を重ね、ハイパーアクティブ・チルドレンと呼ばれる多動性の子どもたちを彼の開発した食事療法で救っていった。

 フェインゴールド医師の根本にある考え方は、サリチル酸と分子構造が似通っているものを含む化学物質(これは食品添加物に含まれているが、オレンジなどの天然の果物や野菜にもあるし、アスピリンなどの薬にもある)が、遺伝的体質により脳の行動抑制機能に過敏に影響する子がいるということである。
彼はこの仮説に基づいた食事療法による臨床観察からその仮説の有効性を証明していった。
その食事療法とはサリチル酸と似ている分子構造を含む飲食物、薬品を食事から徹底的に排除するというものである。
彼の開発した食事プログラムにもとづいた食事をさせて、子どもの行動の詳しく記録しながらどの食べ物に子どもが反応するかをつかむ。
そして食事の中に問題のない食べ物を加えてゆくのである。
このようにフェインゴールド医師は、薬物治療に対する対案として食事療法を考案し、大きな成果をあげていった。

[落ちつきの無さを引き起こすのは主として着色料、保存料、香料などの食品添加物]

 フェインゴールド医師と同様の研究をロンドン小児科病院でもおこなっている。
免疫学の医師、小児神経学者、臨床心 理学者、栄養士が落ち着きがなく注意力のない子どもたち76人について研究した。
そのうち62人(81.6%)に改善がみられ、うち21人は普通になった。
 この実験の結果、 問題を引き起こす食材は次のとおりであった。
研究対象となった子どもの79 %がタートラジンなどの着色料と保存料で落ちつきの無さを引き起こした。
牛 乳、豆乳、チョコレートは59 %、ぶどう、小麦は、49 %の子どもたちを落ちつきなくさせた。
オレンジ、チーズその他合計40種類の食物が影響していた。
砂糖は16%の子どもたちに影響した。
しかし、キャベツ、レタス、カリフラワー、羊のチーズはまったく影響しなかったということである。 

  セント・ジョーンズ病院のA. フランクリン医師も、注意欠陥・多動性の症状をもつ35人の子どもの治療と研究を行った。
その全員に成果が出た。
この研究で判明した問題をひきおこす食材もロンドン小児病院とほぼ同じであった。
  着色料と香料には、ほとんどの子が反応した。
他にチョコレート、牛乳、水道水、小麦、りんご、白パン、砂糖 、チーズ、卵、トマト、バナナ、アイスクリーム、オレンジ、コーヒー、ヨーグルト、 化学調味料グルタミン酸(味の素)に反応したということである。
 これらの研究の結果をみると、着色料、保存料、香料が落ちつきのない子どものほとんどに悪影響を与えていることがわかる。
幼少時より落ちつきがないと言われ続けてきた生徒は、着色料、保存料、香料などに含まれる化学物質が神経に過敏に影響する体質の子どもだったのである。
遺伝的体質もしくはミネラルバランスの崩れによってそれらを分解する酵素の働きが弱い子どもたちなのである。
 食品添加物の中の人造の化学物質は人間の体がこれまでに経験したことのない物質である。
さらにストレスや偏った食生活は必須ミネラルのバランスを崩し、ビタミンを不足させることでこれらの化学物質を除去する酵素の働きを弱めている。
したがって遺伝的には問題のない子までが食品添加物に反応する条件が広がっている。

[食事療法の実際]

 ロンドン小児病院がおこなった食事療法は次のようなものである。
第一段階の3 ~4 週間は、二種類の肉(子羊と鶏) 、二種類の炭水化物( ジャガイモと米) 、二種類の果物( バナナとリンゴ) 、二種類の野菜( カリフラワー) と水だけの食事にする。
これらの食品にも反応して落ちつきの無さが引き起こされる場合は、それを除去する。
第二段階では、一食物ずつ食事に加えて行動との関連を確かめ徐々に食品の種類を増やしてゆく。
そしてその子が反応をおこす食物を特定してゆく。
第三段階は、その子どもが問題行動をおこさない基本的な食物の組み合わせ、すなわちその子のための食事メニューを作ってゆく。
なお第二段階と第三段階では必須脂肪酸(月見草オイル)とビタミン類と必須ミネラルを補助食品として食事に加えている。
そして両親は子どもの行動と食物について毎日記録してゆく。

 フェインゴールド医師は家庭でできるこのような食事療法のマニュアルを作っている。
イギリスのサリー・バンディという母親はフェインゴールド医師の食事療法を試した。
落ちつきなく、自分の要求が通らないと癇癪をおこす子どもが、食事療法をはじめて四日後から効き目が現れた。
夜十分眠らなかった子がぐっすりねむった。
あちこちはしりまわることもなく、実にゆったりと落ちつき始めた。
顔の表情もおだやかになり、学校でも落ちついて先生の言うことをよく聞くようになった。
 サリーはこの体験をイギリスの週刊誌に投稿した。
するとその週刊誌発売とともに全国から問い合わせが殺到した。
彼女はそれらに対応してゆく中で、1977年「ハイパーアクティブの子どもたちを守る会 (略称HACSG)」を成立させた。
悩んでいる親たちだけでなく、教師、医師、栄養士なども参加する幅広い全国的なボランティア組織となった。
この会の会員は家庭で食事療法を実施している。
その50%は良くなっているとのことである。
病院のように完全に管理されていないことを考えると成果があがっていると考えられる。
 日本では教師や父母や医師などが落ちつきのなさの症状を改善するために協力する体制はまったくないために担任としてこのような子を抱える保護者に飲食物のことを言いにくい現実がある。

[教育現場で不利益を被っている多動性の子どもたち]

 落ちつきなく注意力の欠ける子どもたちは、アメリカでは障害者として社会的に認知された。
アメリカの問題点はリタリンという薬で解決しようとしている点である。
 教育現場では落ちつきの無さが飲食物に関連する脳の生理にかかわる問題であるとみる教員はほとんどいない。
教育現場で彼らが受ける不利益についてまとめておきたい。
 第一に、このような子どもたちは落ち着きのない行動で注意を受ける他、注意散漫であるから忘れ物が多く、学校では叱られてばかりの可能性が多い。
家庭や学校で絶えず注意され、人格が認められないことから反社会的な非行傾向を持つようにもなって家庭や学校のコントロールからも離れてゆくことになる。
 第二に、新学力観と称して公然と意欲、関心、態度で評価される方向に教育行政が動いてきた。
とりわけ中学校では宿題や提出物、授業態度が点数化がされてしまう。
入試の内申点は実力よりも低くついてしまい、彼らは実際よりも低くしか評価されない。
そのことは彼らに教師と学校に不信をもたせ、一層の授業妨害をひきおこさせ、教師を疲弊させることになる。
 第三に、競争原理と生徒集団の荒れの中でストレスをためて不登校などに陥りやすいのもこのタイプの子どもたちである。
 注意散漫で落ち着きのないこのタイプの子どもたちは、教師が教卓でしゃべっても集中して聞くことができない。
机の近くまで行って個別的に語りかける必要がある。
これからもさらに増えてゆくであろうこのような子どもたちに基礎的な学力を身につけさせてやるには、40人、30人の教室では難しい。
このような子どもが多い学校では、20人以下学級が望ましいと私は考えている。
(私の本音では、もし教育予算が許すものなら10人以下学級が望ましいと考えている)
イギリスのHACSGはそのパンフレットの中で「開放教室のタイプは多動性の子どもにはよくない。彼らは、静かな学習環境の小教室体系を必要としている」と述べ、少人数の静かな小教室が望ましいとしている。

第三章 すべての問題行動の背後にある栄養バランス問題

第一節 栄養バランスの回復は諸問題行動の改善の土台

[栄養学者シャウスの紹介する食事療法による再犯率の低下]

 以上、飲食物の問題が落ちつきのない子ども、すなわち注意欠陥・多動性障害にかかわっていることを説明した。
飲食物の問題はそれだけにとどまらない。
実は、子どもたちの非行、不登校、自閉症などすべての問題行動の根の部分に飲食物は関わっている。 
 アメリカの栄養学者シャウスは、非行や犯罪行動の背景に砂糖の過剰摂取、ビタミン、必須ミネラルの不足、有害ミネラル、オメガ3型の脂質の不足などを指摘している。
そして彼自身、非行少年たちを栄養指導で改善し、成果をあげている。 
 彼は非行少年に対して飲食物指導をすることが大事であると主張している。
彼は食事が問題で非行を起こしていると診断した45人の少年を大人になった段階で再調査する機会を得た。
45人のうち19人は、食事療法を取り入れた非行少年施設に入り、あとの26人は施設の医師が食事療法に無理解であったために食事療法を受けなかった。
大人になった段階で食事療法を取り入れた少年院に入っていたものは再逮捕率が12%であるのに対して、食事療法のない少年院にいたものは70%であった。

 学校での生活指導の現場ではまったくといっていいほど飲食物の問題には光があてられていない。
問題行動を何度も引き起こしている生徒について懲戒処分などを行う時、飲食物の摂取の仕方についても真剣に指導する必要があることをこのシャウスの調査は示している。

[栄養指導の中で改善した自閉症や落ちつき無さ、怒りっぽさ]

 大阪のララファミリー栄養相談室の栄養士斉岡明子も毛髪によるミネラル分析をもとに相談活動をおこなっている。
落ちつきのない子ども、粗暴な子ども、自閉症の子どもの毛髪分析結果は、ミネラルバランスが崩れ、有害ミネラルの蓄積を示していた。
斉岡は、食事指導とともに個々人に応じた必須ミネラル、ビタミン類、オメガ3型脂肪などの補助食品の投与で有害ミネラルを減少させ、子どもたちの症状を改善させた。
そのうちいくつかの事例を紹介しよう。

[栄養相談の中で症状の改善した自閉症のA君] 
 自閉傾向をもつA君の毛髪分析は、ミネラルのアンバランスと有害ミネラルを示していた。
母親は「息子はお菓子ばかり食べるわけではなく、ご飯をしっかり食べ、焼き芋や納豆が好きな子ども」であるから毛髪分析の結果を見て驚いていたという。
斉岡明子の指導で食事改善を始めた。
指導を受けて4カ月後から、言葉に対する反応が速くなった。
保育園の先生からも母親は毎日「違ってきている」と報告を受けている。

[鉛の数値が減少して落ちついた粗暴だったB君]
 B 君は気に入らないことがあると暴れる6才の小学生だった。
普段はおとなしいのだが、気に入らないことがあったら、カッとなりやすく、食堂の椅子を弟に投げつけたこともあったそうである。
毛髪分析の結果、有害ミネラルの鉛と水銀の数値がきわめて高かった。
栄養指導の中で、鉛の数値が大幅に下がり、その結果、子どもは落ちつきをみせ、母親も安心して次の子どもの出産を計画することができるようになったという。

[落ちつきがなく学力が低下しつつあったE子さん 食事療法で改善]
11才の女子小学生のE子さんは、アトピーが少しあった。
集中力がなく、落ちつきがなく、学力が低下してきていた。
毛髪分析では鉛の値が高くでた。医師の子どもで、食事内容が偏っているわけではなかった。
母が妊娠中、骨粉カルシウムを毎日摂っていたのが原因ではないかと斉岡明子は考えている。
栄養指導の中で鉛が減って落ちつきと集中力がでてきた。アトピーも改善された。

[食事に気をつけていてもなぜ栄養バランスを崩す現代]
 斉岡明子が紹介する子どもたちの家庭では、親が特別に手を抜いて加工食品ばかりにたよる食事を提供しているわけではない。
それでも必須ミネラルのアンバランスと有害ミネラルの数値が高くでているのである。
ミネラルのアンバランスは、ストレスや生活リズムの乱れ、過食や運動不足からも引き起こされる。
また今日の野菜などの食品は昔よりも必須ミネラルの含有量が少なくなっている。
 特別に専門的知識をもって対処している人以外は体内の必須ミネラルのバランスの崩れと有毒ミネラルの蓄積の危険に誰もがさらされている。
今日の子どもたちが引き起こす様々の問題行動の沈静化にむけて、その根の部分にある飲食物の問題に学校はもちろん社会全体で取り組むべき時代にきている。

第二節 問題行動をおこさせない飲食物摂取の仕方

 ミネラル検査で異常がでた場合には専門的な栄養士のアドバイスを受けるしかないが、予防する上で必要な点を簡単に紹介する。

[避けたいこと]
1)加工食品(とりわけインスタントもの、レトルト食品、ファーストフード)によるリン過剰摂取を避ける。
理由は、加工した魚肉、インスタントものなどに偏った食事はリンの割合がカルシウムやマグネシウムに対して多すぎるのでミネラルのアンバランスを引き起こし、かつ有毒ミネラルの鉛などが蓄積しやすい体質となるからである。
それはイライラしたり、粗暴になったりする原因となる。
2) 食品添加物をなるべく避ける
 加工食品は、色素、保存料、香料の食品添加物を含む。
その中には神経伝達物質ノルアドレナリンと分子構造が似ていて偽の神経伝達物質として脳で働き、落ちつきの無さをひきおこす化学物質がある。
3)砂糖入りのジュースや菓子は少なくする。
 しっかりとご飯を食べずにたくさんの糖分の含まれる菓子やジュースを摂取するとその時は元気がでたように見えても、すぐに吸収分解されてしまい、集中力の減退ばかりでなく粗暴さを生み出す。
4) 有毒物質を摂取しないように気をつける
 残留農薬やタバコのニコチンなど有害物質を避ける。
毒性の金属摂取の可能性がある車の排気ガス、缶入りの飲食物、鉛を含む塗料、鉛管の水道水、アルミニウムの器などあやしいものは避ける。

[望ましいこと]
1)なるべく全粒の穀物にすること。
 主食としてご飯をきちんと食べるのが望ましい。
エネルギーとして長続きするので砂糖の過剰摂取を防ぐことができる。
さらに望ましいのは玄米もしくは三分つきなどの未精白の穀物である。
2) ビタミン・ミネラル豊富な食事にすること。
 野菜、海草、キノコ、豆類などミネラル豊富なおかずにすること。
海のミネラルの含まれている本にがりで作った豆腐が望ましい。
塩も海水のミネラル成分のあるものが望ましい。
3)ジュースより本物の果物を。
 ジュースが飲みたいなら、ミカンなどの果物を買ってミキサーでジュースにするかそのまま食べることである。
そしてスナック菓子をたべたいなら、ピーナツや栗やその他いろいろな木の実のお菓子をおやつにすることである。
スーパーでは生命力を弱める色のついたジュースや菓子よりは生命力を強化する果物や野菜のコーナーに目をやるように子どもに教える必要がある。
4)オメガ3型の青魚類の脂質を摂取し、脂質のバランスをはかる。
現代人は、オメガ6型の脂肪にかたよっている。
オメガ6型の肉類はなるべく少なめにして、オメガ3型の青魚類、魚介類の摂取に心がける。
オメガ3型のアマニ油を毎日スプーン2杯で落ちつきない非行少年がよくなったというレポートもある。
5) 腸の健康維持に必要な食品を。
 腸の健康維持に必要な食品とは、発酵食品、食物繊維、オリゴ糖である。
発酵食品とは、醤油、味噌、納豆などである。
便秘による腸内の6有害菌による発酵は、集中力を妨げる化学物質を生みだす。
9)腹八分でゆっくりよく噛んで食事する。
 食べ過ぎるとカルシウムやマグネシウムなどの有用なミネラルが尿から排泄される。
そのためミネラルバランスを崩し、有毒ミネラルが蓄積しやすい体質となり、集中力は落ちることになる。
 ゆっくりよく噛むと唾液に含まれる酵素と食べ物がよくまざり、必要な栄養素が吸収されやすくなる。

第四章 様々の症状の子どもたちへの対処 ストレス、生活リズム、飲食物、運動の視点から

第一節 問題を抱えた生徒の指導のあり方についての提言

[ストレス源の問題とは別に食生活と生活リズムの乱れを見てゆくと実践的アドバイスが可能になる] 

 子どもたちの問題行動は何かの不満・ストレスの訴えである。
ストレスが子どもたちの問題行動を引き起こしている引き金であった。
しかし、ストレス論のみから子どもの問題性を見てゆくと重い現実を抱えた生徒には展望を与えることはできない。
 ストレスに加えて食生活と生活リズムの乱れが、その子の前向きの集中力、やる気を奪っているという観点で見るならば、そんな子にも積極的にアドバイスすることができる。
今の高校でも、遅刻チェックといって遅刻した生徒にカードを書かせる当番がある。
私はなぜ遅刻したのか注意しながら受け付けている。
ある時「俺は親がいないからアルバイトせざるをえないんだ」とふてくされた子がいた。
生活リズムの重要性を訴えると「ありがとう」と感謝された。
遅刻指導をしながら感謝されたのははじめてであった。
ストレス論からだけでは同情の立場しかでてこないが、食生活と生活リズムの知識で説明すると彼がどう生きてゆくべきかという打開の道を指し示すことができる。

[ストレスと食生活と生活リズムの関係]

 ストレスと食生活と生活リズムは、相互に補完する関係にあると考える。
その三つに問題がなければ一番望ましいが、現実はなかなかそうはいかない。
ストレスが避けられない場合は、食生活と生活リズムに気を配れば、すなわちバランスのよい栄養をとって良く眠ればストレスへの耐性がかなり違う。
栄養バランスも悪く、睡眠不足の時に強い心理的ストレスを受ければ心と体への打撃は大きい。
睡眠不足でもストレスがなく、栄養バランスがよければ、体と心にそれほど問題はおこならない。
翌日によく寝れば回復する。
ストレスがなくても、栄養バランスが悪く、睡眠不足であれば、やはり心と体に問題をおこす。
三つのうち一つがやむをえず悪い場合は、他の二つを改善すればずいぶんと違うはずである。
だから、ストレスにさらされていて、その現状がすぐ解決しないような子には、栄養バランスと生活リズムの問題を中心にアドバイスしてゆくことは実践的だと考える。
 以下、第二部に書かれている知識にもとづき問題行動の現れの種類別に飲食物、ストレス、生活リズム、運動の視点から考えてみる。

第二節 大人の指導に従わず粗暴で反抗的な子どもの考察 キレル子、その一
[反抗的とは心身がすぐに戦闘態勢をとりやすい状態]

   粗暴で反抗的な子どもについて考えてみよう。
反抗的で粗暴になっているという状態は、すぐに自分が攻撃されていると認識し、即、体が戦闘態勢に入るということである。
それには次の三つの問題がある。
第一に認識のゆがみの問題である。
本来は自分の向上や利益につながり、自分に対する攻撃だと思わなくてもいい他人の言葉までも、攻撃されていると受け止める習慣がついていることである。
二つ目は、攻撃に対して体が戦闘態勢に入ることを指令する神経伝達物質であるノルアドレナリンが過剰に分泌しやすくそれを抑制する神経伝達物質のセロトニンの分泌が少ないというアンバランスである。
第三に怒りの神経伝達物質を分解するモノアミン酸化酵素の働きである。
ノルアドレナリンを分解するモノアミン分解酵素がしっかり機能している場合は、カッと怒ってもすぐ治まるタイプとなるが、必須ミネラルの不足、あるいは有毒ミネラルの蓄積などからモノアミン酸化酵素の活性が弱い場合、ノルアドレナリンが分解されず、なかなか怒りがおさまらず、エスカレートしてゆくことになる。

[認識のゆがみの形成と是正]

 何事でもすぐに自分が攻撃されていると受けとめてしまいがちというのは認識のゆがみの問題である。
これまで育ってきた過程で、自分が納得できていないまま、叱責されたり、注意されて育ってきたと考えられる。
親の叱責による人生アドバイスが適切なものでなく自己の向上につながった体験がないから、意見されることは自分にとって為になることだとは受け止めることができず、攻撃されていると受けとめてしまう。
他人からの意見を自分への攻撃であると受けとめる反応は、子どもがそれまでの人生の中で学んできて形成された根拠のある認識反応なのである。
 したがってそのようにすぐに自分が攻撃されているという受けとめ方を変えてゆくには、本人の納得できない叱責ではなく大人と実のあるコミュニケーションが必要である。
本人がしっかり納得できる話ができるかが親や大人に問われている。
本当に実のあるアドバイスを大人がしてくれたという体験を積み重ねることが必要である。
 また高校生ぐらいになったら本人の生い立ちをよく聞いた上で「君は、・・のように育ってきて、他の人が君に対して意見を言ったらすぐに自分が攻撃されていると受け止めやすくなっている」と率直に告げ、すぐに攻撃されていると受けとめがちな自分の認識のゆがみを正すように促すことも必要だと思う。

[ノルアドレナリンの噴出の体質の形成]

 さらに親がノルアドレナリンを噴出しながら怒ったり、体罰をふるったりするタイプだったら、注意、叱責されている時、ノルアドレナリンを過剰に分泌し、セロトニンの分泌量は減り、反抗的で衝動を抑えることができない子どもに育つはずである。
そんな子は、穏やかに注意していても、注意されている状況から過去の叱責の場が記憶によみがえり、自分の意志ではコントロールできない形でノルアドレナリンを噴出させ、反抗的挑戦的態度をとってしまう。
 また胎児の時から、ストレス(夫婦喧嘩などの心理的なものばかりでなく騒音などの物理的な環境も含めて)にさらされて育ってきたら、ストレス反応としてノルアドレナリンを噴出しやすい体質になる。

[穏やかに諭すことの必要性]

 ノルアドレナリンを噴出しやすいそのような生徒は、注意した時きわめて態度が悪く「なんだ、注意されているのにその態度は!」と血気さかなん教師は怒鳴ってしまいがちである。
また腕力に自信のある教師は、体罰に訴えてしまうことなる。
しかし、仮に表面的に従ったとしてもその子の脳の中には攻撃態勢を命じるノルアドレナリンを一層多く噴出させることになり、その子の成長にはよりマイナスになる。
ノルアドレナリンを噴出しやすい子どもには、穏やかなトーンで落ちついて物事の道理を説く必要がある。
脳内神経伝達物質の分泌バランスが整って心が落ちつくように導くことこそ必要なのである。

[ノルアドレナリンの作用を抑制するセロトニンの十分な分泌の必要]

 ノルアドレナリンが分泌されることは自体は、当然の生命現象であり、悪いことではない。ノルアドレナリンの作用を抑制するセロトニンがそれに対応して十分に分泌されているならば、活力があって調和のとれた人格になる。セロトニンを十分に分泌できるように育てていく必要がある。ではセロトニンはどう育てたら分泌するようになるのか。

[心理的側面 自分に自信と満足をもたせる]

 セロトニンとは自分に対する満足を伝える神経伝達物質であった。
だから周囲がその子に愛情をもち、自分はかけがえのない人間だという満足感(自己肯定感)を与える必要がある。
これは、小遣いをやることで与えることはできない。
自分はかけがえのない人間として愛されているという体験、何か自分の力で達成できたという体験、このような自分自身に満足する体験が、満足感情を伝達するセロトニンの分泌量を増やす。
増えたセロトニンによってノルアドレナリンとの分泌バランスがとれて、ちょっとしたことにカーッとこなくなる。
だからカーッときやすいタイプの子には何よりも自分に対する満足と自信とを与えることが必要となる。

[生理的原因からのノルアドレナリン分泌過剰とセロトニンの分泌不足]

 しかし、どんなに自分の子どもに対して自信と自己肯定感を育てるように接しても、栄養面、生活リズム面、ストレス面でノルアドレナリンの過剰分泌を促し、セロトニンの分泌を妨げる要因があれば、セロトニンとノルアドレナリンの分泌バランスは崩れたままで問題は解決しないであろう。
また必須ミネラルの不足や有毒ミネラルによって諸酵素の働きが悪ければ神経細胞の正しい働きが妨げられるだろう。
 まず第一にノルアドレナリンの過剰分泌の原因となっているストレス源の除去もしくは緩和が必要である。
何がその子にとってのストレスとなっているかは、騒音なども含めて精神的肉体的ストレス源を突き止めてゆく必要がある。
家庭での夫婦の争いをはじめ、その子のストレス源となっているものを追究し、除去しノルアドレナリンの噴出要因を抑える必要がある。

 第二に、諸酵素の活性化に必要なビタミン類・必須ミネラルの不足を避けねばならない。
たとえば、モノアミン酸化酵素の活性に必要なミネラルが不足すれば、ノルアドレナリンは分解されず、いつまでも怒りがおさまらないことになる。
また食品添加物のフェノールのような偽のノルアドレナリンとして働く化学物質を分解するフェノール・スルホン酸トランスフェラーゼなどが機能するためにもミネラルは必要である。
フェノール・スルホン酸トランスフェラーゼの働きの悪いの子どもは、食物からとりいれたフェノールが分解されずに偽のノルアドレナリンとして機能して多動や粗暴になる。
ノルアドレナリンの役割を抑制するセロトニンの合成にも必須ミネラルとビタミンB6などが必要である。
 またストレスもカルシウムやマグネシウムなどの必須ミネラルを尿から排泄させることによってミネラルバランスを崩し、それ自体がイライラした精神状態をつくるばかりでなく有毒ミネラルが蓄積しやすい体質をつくる。
 ストレスや飲食などから引き起こされるミネラルのアンバランスは、有毒ミネラルの蓄積しやすい体質を作る。
そうならないための予防としては必須ミネラル、ビタミン豊富な新鮮な野菜、海藻、果物、キノコ類が食事に必要となる。
そして加工食品などの食品添加物などを食事から除去する必要がある。
 粗暴に育てていないのに子どもがすでに粗暴である場合は、毛髪分析の専門家による毛髪分析を依頼するべきである。
そして鉛など有毒ミネラルの蓄積や必須のミネラルのアンバランスがあれば栄養指導を受けることが必要である。

 第三に砂糖の過剰摂取による低血糖が引き起こすノルアドレナリンの過剰分泌である。
飲料や菓子などに含まれる砂糖の量を点検する必要がある。
 第四に脂肪の種類を考えることが必要である。
現代人は肉、バター、マーガリンなどオメガ6型の脂肪に偏って摂取していることである。
オメガ6型は、行動過剰の方向に働き、青魚などの魚介類やアマニ油や油揚げなどのオメガ3型は行動を安定化させる方向に働いている可能性がある。
オメガ3型である亜麻仁油を毎日スプーン1~2杯で非行が治った事例もある。
 第四に不規則な生活は、セロトニンの合成を妨げる。
 第五に、適切な運動は、A系列、B系列の双方の神経活動を賦活させ、A系列のアドレナリンとB系列のセロトニンの分泌バランスを整えることになる。

第三節 家庭内暴力を振るう子の考察 キレル子のその二

[学校ではまじめで気づかない家庭内暴力をふるう生徒のタイプ]

  外ではまじめだが、家で家庭内暴力をひきおこしているケースは、粗暴で暴力をふるうタイプの中でも上述の一般的なケースとは異なる。
小さい時からノルアドレナリンを噴出するようなタイプとして育ったようには思えない。
家庭内暴力で困っている場合は、たいてい学校では大人しくしているので家庭で問題を抱えているとはわれわれ教師はなかなか気づかない。
 学校ではまじめに過ごして良い子で育ってきて思春期に家庭内暴力を開始したタイプの場合、本当は自分はどうあらねばならないかは認識できているので、やはり情を司る神経系の神経伝達物質の分泌バランスに問題をきたしていると考える。

[ノルアドレナリンを噴出させているストレスの背景]
 したがって第一に粗暴となってノルアドレナリンを噴出させやすくなっているストレスと不満の背景、原因は何なのかを考える必要がある。
たとえば中学でトップクラスにいた生徒がトップの生徒ばかり集まった高校で低い位置に甘んずることからくるストレスなど、その子が、なぜその時期から粗暴になったのか、背景にあるストレスについて具体的にみておく必要がある。
[自信を失ったためにセロトニンの分泌が減り、衝動を抑制できなくなる]

 第二に、同じ問題の裏面であるが、ノルアドレナリンの作用を抑制するセロトニンの分泌が、なぜ減っているのかを見ておく必要がある。
すなわち自分に自信を失っている背景の考察である。
たとえば中学までは上位で勉強できる子であったから自分に満足してセロトニンが十分に分泌されて抑制のきいた子であったが、トップの生徒ばかり集まった高校で順位が落ちることで上位にあがれない自分への不満からセロトニンを分泌しなくるということなどが考えられる。
セロトニンの分泌量が減ることは自分に自信を失うことであると同時にノルアドレナリンの役割を抑制することができなくなることであるから、怒りでカッーときた状態を抑えることができなくなることである。
 それまでよい子であったために外では他人の目による理性の抑制が働いていると考えられる。
しかし、くつろぐことのできる自宅では理性のコントロールは弱まり、情緒面のアンバランスが表面にでてしまう。
セロトニンに対してノルアドレナリンの分泌過剰の状態で、家庭の中でのちょっとした不満で体が戦闘態勢に入ってしまい、親、とくに自分の力がまさる母親をその攻撃を噴出させる対象としてしまう。
ミネラル不足でモノアミン酸化酵素のノルアドレナリン分解力が弱い場合は、怒りは治まらず、暴行はエスカレートしてしまう。

[予防、対策]

 第一に子どもが怒りに燃え、家庭内暴力に訴えている時には、親は同じようにノルアドレナリンを噴出させずに、穏やかに説得してゆくことが必要である。
さらに子どもが自信を失っているところに原因があるとしたら子ども自身が正面からその問題を乗り越えてゆけるように援助することである。
 第二に、親に対する暴力にまでエスカレートしているということは、食生活の改善が必要不可欠である。
加工食品、ジュース、菓子、肉をたっぷりとり、野菜などをおかずの飾り程度につけておく食事はすぐに血がのぼりやすい家族をつくりだす。
その改善のためには、ミネラルを添加し、加工食品や肉、菓子、ジュースを少なくし、なるべく食品添加物のない調味料を使い、玄米、緑黄色野菜、海草、キノコ、豆類、魚介類、果物などを中心とすることである。
 第三に食事の偏りやストレスなど様々の理由により必須ミネラルのバランスの崩れによる有毒ミネラルの蓄積の可能性がある。
専門家にミネラル分析を依頼し、もし問題があれば栄養指導を受ける必要がある。

第四節 不登校予防に必要なストレス対策と食事改善と生活リズム確立と運動

[様々なタイプの不登校]

 ストレス下にある子どもは様々な問題行動をひきおこしやすい。
不登校もそのあらわれの一つである。
 最近、私が学校で体験したことを紹介する。
遅刻当番で座っていた時のことである。
3時間目に遅刻して学校にきた女子生徒が
「けんか・暴力で五日間の懲戒処分になった。
まわりの私を見る目がいやで夏があけて、一週間、学校に行こうと思っても行けず、学校を休んだ。
親はさぼりとしてしか見てくれない。
今日の遅刻も朝早くから起きてはいたが、どうしても学校へ来ることができなかった。
昼すぎてから元気になって授業中しゃべってしまうので先生からは悪くしか見られない」と言っていた。
気の強そうな女子であった。
その後、保健室の先生に話をきいてもらいながら登校をつづけている。
 不登校というと気弱な感じの生徒もいるが、このようないかにも気の強そうなタイプの子もおり、またその子のストレスとなっている原因も様々であることを前提に、不登校という問題について考えてみたい。

[不登校のメカニズム]

 いじめ、またはいじめでなくても有形無形のストレスを感じる中で、本当に体が動けなくなり、病気でもないのにある日突然学校に行けなくなる場合も多い。
心は学校にゆこうと思っているからサボりとはまったく違う。
この現象を私は次のように解釈する。
家庭や学校で、両親の不和、いじめや学校の勉強についてゆけないとか、学校での人間関係とか恒常的に学校でストレスにさられる。
彼らは、ストレスから便秘など腸の問題を引き起こし、脳の栄養状態が悪くなっている。
当然、落ちつきなく集中力の欠ける症状にもなっている。
 またその上に、菓子やジュース、加工食品の食生活の習慣が重なっていると低血糖になり、また脳と筋肉を動かすのに必要なビタミンB1不足やその他のビタミン・ミネラル類の不足も招く。
 ストレスで寝つきが悪くなったりするなかで、睡眠覚醒のリズムが乱れて、神経伝達物質のバランスを崩し、いっそう精神的に不安定な状態になってゆく。
 このような状態に陥った時に、一層ショッキングな出来事がおこると(またはそういう事態を心の中に予想するとかで)いったん頭と筋肉に血液が集中する。
それが再還流して、頭と筋肉から消化器官に戻る時、脳と筋肉でエネルギーのもとになる血糖とビタミンが足りなくて本当に動けなくなる。
この時、一層のストレスから多量に活性酸素が生ずれば、脳に機能障害を与える危険性がある。
 よく不登校の子に安易に登校指導をすると逆効果になるといわれている理由はここにあると考える。
このような症状に陥っている登校指導は、その子の心身回復にむかわせず、よけいにストレスをかけるからである。
ストレスの負担をとり、危機管理体制となっている体をいったん安定した平時の状態になるようにストレスのもととなっている学校からいったん解放される必要がある。
 そしてその時に大事なことは食生活である。
胃腸を直し、加工食品、食品添加物などを避けたバランスのいい食生活を実現して、ストレスに立ち向かう気力を回復するだけのホルモンが分泌できるよう脳に栄養を補給せねばならない。
 また不登校なってしまっても夜昼逆転の生活に陥らせないような配慮が必要である。
それでなくてもストレスによってホルモンバランスを崩しているわけであるが、その上、昼夜逆転させて睡眠覚醒リズムに問題をひきおこすとメラトニンというホルモン分泌に異常をきたし、体中のホルモンの分泌の変調を一層ひどくし、心と体の問題はより大きなものになってゆく。

[不登校の予防策の考察]

1)A、B神経系の活性化の必要
ここでは、自分の子どもを不登校に陥らせないための予防策を考えてみよう。
 不登校の子は、家庭内暴力を伴うケースもあるが、一般的に弱々しい印象を受ける。
ノルアドレナリン、セロトニンというA系列、B系列の神経系統両方の活性が弱いと考えられる。

2)早寝早起きで規則正しい生活
 まず、第一に早寝、早起きで睡眠覚醒リズムを乱さないことである。
また食事時間もなるべく一定して、地球の自転に沿った生活をしつけることである。
規則正しい生活こそA系列が昼に活発となり、夜に昼間の分泌できるだけの準備をし、B系列は夜、メラトニンとして活発に分泌されることでしっかりとした睡眠をとらせて翌日への気力、体力の回復の準備をする。
 高校生に例をとると夏休みなど、夜遅くまで勉強して、朝遅くまで寝ているというような生活リズム、あるいは定期テスト前に遅くまでおきて睡眠時間を削るなどといったような不規則な、あるいは睡眠不足の状態に陥らせないことである。

3)こまめに動き、よく噛む習慣をつけさせる。適切な運動
 第二に筋肉を使う運動をさせることでA系列、B系列の神経系を賦活させることである。
しっかりお使いや家事などをさせてこまめに動く習慣をつけさせることである。
また食事の内容にもしっかり噛むことが必要な硬いものも準備してよく噛んで食べる習慣をつけさせることである。
噛むことも、噛むための筋肉を動かし、A系列、B系列の神経を賦活させ、セロトニンやノルアドレナリンをバランスよく分泌させることになる。

4)食事を改善する
 第三に食事の改善である。加工食品や肉、菓子、ジュースをやめ、なるべく食品添加物のない調味料を使い、玄米、緑黄色野菜、海草、キノコ、豆類、魚介類、果物などを中心した食事を摂取することである。豆腐は本ニガリを使用し、塩も海水からとったニガリを含むものを使うようにして必須ミネラルが不足しないようにする必要がある。

5)アレルギーや腸の問題を克服する 結局は食事の改善
 第四にアレルギーや腸に問題があれば脳の状態に問題をおこし、食事が偏った場合と同じ状況を引き起こす。
アレルギー反応は神経伝達物質を使い尽くし、レセプターの数が増加することで神経過敏にしてしまう。
また抗生物質の薬を使いすぎて腸の善玉菌を殺してしまった場合、腸は下痢や便秘を繰り返すことになる。
ストレスも腸の調子を悪化させる。
ヨーグルトなどで腸の善玉菌を増やすとかの対策が必要である。
しかし、上に述べた食事の改善案ならアレルギーや腸の症状にも改善をもたらすはずである。

6)自分に自信をつけさせる
 第五に、その子の抱えている問題や悩みを聞いてやって一緒に考えていく間柄を作る。
そして家庭内での夫婦喧嘩などで子どもにストレスを感じさせないように配慮する。
そして得意なことで自信をもたせてゆく。
 この五点に留意しても、学校で特別強いストレスにぶつかっているとか、特別に遺伝的にセロトニンの合成に必要な酵素などの働きが悪いなどの理由で不登校になる場合はあると思う。
しかし、一般的には、この五点に留意しているならば不登校には陥らないと考える。
現実にはこの五点をすべて実行するのは難しい。
不登校予防のために一番大切なのは食事だと考える。
その次が規則正しい生活習慣だと思う。正しい食事と規則正しい生活をしていたら他の問題はよっぽどでないかぎり克服してゆけると思う。 不登校に陥っている子どもの保護者に対して食事のアドバイスを研究すべきだと感じる。
[今、家に閉じこもっている子の場合]
 すでに今、不登校に陥り、家に閉じこもってしまっている場合にどうしたらいいか。
もちろん子どもの状態に応じて対応は様々であるべきであるが、一般論を述べよう。
 家に閉じこもって長くなっている場合、親は子どもの自然治癒力を信じて何もせず気長に待つべきだという考えもありうるだろうが、私はやはり親は症状の改善にむけて子どもの生きる力を強める努力をすべきだと思う。
生きる力を強めるとは、第一に飲食物を考えること、第二に睡眠覚醒リズムを地球の自転に近づかせる、第三に適度な運動をさせること、第四にストレスの除去、そしてそのような手だてを講じつつ、第五として人間関係を結んでゆけるように援助してゆくことである。
学校に登校させることを直接目標とするのではなく、正しい飲食の習慣ができるように、朝おきて夜早く寝て、普通の人間と同じ時間帯で生活できるようにすることを当面の課題として取り組むことが大切であるように思える。
 もちろんストレスによる打撃などで脳に生理的な障害がおきている病のレベルは医療機関にかからざるをえない。

第五節 万引きについての考察

[「してはいけないことだ」ということを認識面でしっかり教えておく]
 まず万引きの発覚時点では、万引きが悪いということをしっかり刻みこむことが大切である。
万引きした場合、店の人に、また自分の家族にどんなに迷惑をかけることになるのか認識面に問題があるのかもしれないからである。
理解力の低い子に繰り返し、丁寧に教えてやる必要がある。
そのことを当然の前提として問題を考えてみよう。

[ものがほしいという衝動を抑える役割の神経伝達物質セロトニンの分泌不足]
 万引きとはある物がほしいという衝動を自制できない状態である。
脳の中で衝動をおさえる役割を果たしている神経伝達物質はセロトニンである。
セロトニンの分泌不足が衝動を抑えることのできない背景にあると考えられる。
 万引きという行為が社会的にどんなに迷惑をかけ、家族や自らを貶めるものであるかを理解している子の場合、理性の面ではなく情緒の面に問題があると考えるべきである。
理屈で物をとってはいけないとわかっても衝動をおさえる役割を果たすセロトニンの分泌が少なければ、欲しいという欲望に対して理性からの抑止はきかないわけである。
したがってセロトニンが十分に分泌される脳を育てることが、自制心のある子を育てることになる。

[心理的側面を原因とするセロトニンの分泌不足のケース]
 自制心を育てることがセロトニンを分泌する脳にしてゆくことであるならば、どうやったらセロトニンの分泌する脳を育てることができるのか。
 セロトニンとは自分に対する満足を伝える神経伝達物質である。
だから周囲がその子に愛情をもち、自分は周りから愛されているかけがえない人間だという自分に対する満足感(自己肯定感)を育てているかが大事である。
自分は愛されていて自分の存在に満足しているという気持ちは、満足感情を伝達するセロトニンの分泌量を増やす。
 勉強ができない子なら丁寧に教えてやることで、たとえすぐに勉強ができるようにならずとも自分はかけがえのない人間だからていねいに先生や親が自分にかかわって教えてくれているという感情をもつことができる。
また教えてやるなかで実際に勉強ができるようになれば自信がつく。
自信がつくならば、自分に対する満足感からセロトニンが分泌される。
勉強にかぎらず、仮にその子の得意なものがあれば、それを伸ばしてやることで自信をつけさせセロトニンを分泌させることになる。
自信や自分に対する満足感は、衝動を抑える役割を果たすセロトニンを分泌させるから万引きの衝動も抑える役割を果たすだろう。
 万引きをしたことで怒って殴り飛ばしても、親のその子に対する態度の中に問題の根をもっていたとしたら逆効果にしかならないであろう。
[生理的原因からのセロトニンの分泌不足]
 しかし、どんなに自分の子どもに愛情をもって大切に接しても、栄養、生活リズム、運動、ストレスなどの側面で、セロトニンの分泌を妨げる要因があれば、問題は解決しないであろう。
たとえ万引きという症状が治まったとしても別の形で問題がでてくるだろう。
 まず第一に、子どもが自分では認識しない隠れたストレスの訴えであるという側面をもっている可能性が大きい。
家庭での夫婦の争いをはじめ、その子のストレス源となっているものを追究し、除去してやることが必要である。
万引きという問題行動が大人への無意識のストレスの訴えとすれば、このことはきわめて重要である。
 第二に栄養面でセロトニンが合成される材料となるものが不足するならばセロトニンは分泌不足となる。
原料はトリプトファンというタンパク質、そしてビタミンやミネラルがトリプトファンからセロトニンに合成されるにあたって必要となる。
だから良質のタンパク質、ビタミン・ミネラルの豊富な新鮮な野菜、果物が食事の中に必要となる。
そしてセロトニンへの合成を妨げる加工食品などの食品添加物などを食事から除去する必要がある。
 第三に不規則な生活は、セロトニンの合成を妨げる。
 第四に、適切な運動は、A系列、B系列の神経活動を賦活させ、B系列のセロトニンの分泌も促すことになる。
 以上、まとめると万引き癖の対策としては、その非を理由を十分に認識させることを前提として、1)自分に自信と満足感を育てる、2)ストレス源を除去する、3)栄養面の対策、すなわち摂取すべきものとそうでないものの区別をする、4)睡眠・覚醒、食事の規則正しいリズムをもった生活を送らせるの四点が重要である。

H.P. of socialist earth government (社会主義地球政府のH.P.)

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