Gayatri Mantra | 108 Times by Suresh Wadkar
(video inspired by god of star)



(This information is benefit for you)

Theme of this page is practice of healing by diet and yoga.
This information is benefit for you.

このペ-ジのテ-マは、食事とヨガによるヒ-リング実践です。
この情報はみなさんに有益です。


サーカーの自然療法論

(1)サーカーによる病気の治療法への具体的な言及

 サーカーは、「ヨーガ的治療と自然療法」(YOGIC TREATMENT AND NATURAL REMEDIES)という著書においてそれぞれの病気の症状、原因、治癒の促進に役立つヨーガのポーズ、食事療法、生活上での注意点、効能のある薬草と処方の方法を論じています。
その中で論じられている項目は以下のとおりです。

 1,Dyspepsia, Indigestion 消化不良、胃弱、 2, Hernia ヘルニア、脱腸、3, Appendicitis 盲腸炎、4, Acidity 酸性症、5,Haemorrhoids 痔、6, Dysentery 下痢、7, Syphilis 梅毒、8,Cancer、ガン、9, Leprosy ハンセン病、10 , Emanciation やつれ、やせ衰え、11,eczema 湿疹、12,Seminal Weakness 精液虚弱、 13,Paralysis麻痺(脳卒中)、 14,Gastric and Duodenal Ulcer 胃と十二指腸潰瘍、15,Gall-Stones 胆石、16,Chronic Gland Swelling 慢性の腺の腫れ、17,Gonorrrhoea 淋病、18,Diabetes 糖尿病、19,Deafness 難聴、20,Rheumatism リュウマチ、21, Hydrocele 陰嚢水腫,22,Kidney-stones 腎臓結石、23,Tuberculosis結核、24,Impotency and Infertility インポテンツと不妊症、25,Blood-Pressure Diseases 高血圧症、26,Elephantiasis 象皮病、27,Asthma ぜんそく、28,Leuconderma(White Leprosy) 白らい病、29,Nocturnal Emission 夜間射精、30,Female Diseases 女性の病気(A, Abnormal Menstruation 生理不順、B, Dysmenorrhoea Cramps生理痛、C, Leucorrhoea.子宮からのおりもの異常、D, Displaced Uterus子宮のずれ、E, Sterility and Infertility不妊症、F, Still-Births死産)31,Obesity肥満、32, Heart Disease心臓病、33, Ear-Aches, Mumps, Etc.耳痛、おたふくかぜ、34,Eosinophilia好酸球増加症、35,Tonsilitis扁桃炎、36,Boilsおでき、はれもの、37,Spasmodic痙攣、38,Gout,痛風、39,Epilepsyてんかん、40,Low Blood Sugar低血糖

 それぞれの病気について「症状、原因、ヨーガのポーズによる療法、病気の治療のためにすべきこととしてはならないこと、薬草や身近な植物による具体的な治療法」を論じています。
その特徴は、一つの臓器の病気を当該の臓器だけを論じるのではなく、人体の他の臓器との関連、飲食物、運動、日常生活のあり方まで含めて、きわめて総合的に論じていいます。
そして実践的ですぐにも役立つアドバイスも散りばめています。

(2)いくつかの病気の各論

 ここでは、いくつかの病気にしぼって、サーカーが原因や治療法をどう論じているかをできるだけ詳しく紹介します。

①麻痺(脳卒中)

イ)麻痺のメカニズム 

 なぜ、麻痺がおきるかについてサーカーは、脳の求心性と遠心性の神経の仕組みと、左脳と右脳のコントロールの仕組みを説明した後に次のように述べます。

 「もし、高い血圧やその他の原因から脳の神経システムのなんからの部分が損傷を受けます。
神経のシステムのその部分によってコントロールされている身体の部分が動かなくなります。 この身体の特定部分が動かなくなることを麻痺とか中風といいます」Paralysis

 したがって、高い血圧のために求心性、あるいは遠心性の神経細胞と神経繊維に損傷が生じると、心が知覚を感知できなくなり、また命令を伝達できなくなります。
そして損傷した個所に対応する身体の部分に麻痺が生じると説明しています。

 「この点で、特定の身体的なインパルスあるいは心の考えを受け取り、伝達する脳の細胞が欠陥をもつ時、対応する身体の器官だけが、あるいは対応する考えの領域だけが、損なわれるということを心に留めて置いてください。
だから、こういうことがありえます。
ある人が、英語とサンスクリット語の両方を学んだ。
その人が記憶の麻痺(記憶喪失)が生じたが、サンスクリット語は忘れたが、英語の知識はそのまま維持していたケースです。
 麻痺が身体の右側全体あるいは左側全体に常に影響を及ぼすということでもありません。
すでに述べた理由から、右か左のどこか特定の肢に限られます。
たとえば、右目には影響しているが、左目は正常であるとか、口の左側は麻痺しているが、右側は麻痺していないとかです」Paralysis

ロ)麻痺の原因

○高血圧
 麻痺(脳卒中)の第一の原因は血圧にかかわる心臓病などの病気と同じく高血圧にあると言います。
 「血圧に関連した病気と麻痺の根本原因は、ほとんど同一です。神経のほとんどの問題とその悪化は、高血圧にさかのぼります」Paralysis

○血液の酸性化
 さらに第二の原因として血液の酸性化をあげます。
 「麻痺は血液が過剰に酸性の人におこります。どん欲、食べ過ぎのため、あるいはあまりにも非ヴェジタリアンの食べ物を好むため血液が酸性化し、その結果としてその人の神経繊維が劣化するのです」Paralysis

○マニプーラ・チャクラ過剰活性化と便秘
 第三の原因としてマニプーラ・チャクラの過剰な活性化と便秘をあげています。
 「過剰に活性化したマニプーラ・チャクラ(Man'ipura Cakraへそに位置している心理エネルギーのセンター)の人は、肉欲と怒りのヴリッティvrttis(心の性向)の優勢を示します。
そのようなタイプの人物は、常にエネルギッシュであるように感じられますが、通常、怒り過ぎと過剰な活動性のために便秘に苦しみます。

 もし、これらのピッタpittaの優勢な人物が、高い理想を見いださないなら、セックスと怒りに過剰にふけることによって身体の下部が弱ってゆきます。
しばしば身体の下部の神経繊維が劣化します。
そして麻痺がそこにおきます。
もし、これらピッタの優勢な人物が、生活に高い理想をもっていて、麻痺が起きるとすると、麻痺は身体の上部に生じます。
それは身体の上部の部分が活動過剰になるためです。
ほとんどの場合、便秘が麻痺に密接に関連して見られることを覚えておいて下さい」Paralysis

 したがってマニプーラ・チャクラが活性化しすぎている人は、高い理想でエネルギーが上半身にゆく場合も、怒りとセックスにふけってエネルギーが下半身にゆく場合も、麻痺の位置が上か下かの違いがあるだけです。

 マニプーラ・チャクラの活性化は後述するヨーガのアーサナで調整可能です。

 なおピッタというは、インドのアーユルヴェーダ医学の中にでてくるピッタ(火)、ヴァータ(風)、カパ(水)の三つの気質の一つです。
それらの気質とかかりやすい病気が関連していると言われます。
ピッタが優勢な人は知的で身体はがっちりしたタイプ、ヴァータが優勢な人は情熱的でやせたタイプ、カパが優勢な人は穏和で太りやすいタイプの人です。

ハ)麻痺のための食事
 アルカリ食品の摂取と、深刻な症状の場合は、レモン液と水だけの絶食を勧めています。

 「麻痺には、果物、根菜類、野菜スープ、十分な量のレモン果汁のようなアルカリ食品を摂取するべきです。
病気が深刻な状態の時は、レモン液と水だけの断食を勧めます。
患者は、毎日、2、5セール(1セールは重さの単位で、ほぼ1リットルに相当する)の水を毎日飲むべきです。
しかし、決して一度に4分の1セール以上飲んではいけません」Paralysis

ニ)麻痺の人の生活上の留意点
 肉食、セックス、酒、不規則な生活を裂けよと言っています。
 「避けなくてはならないことは、非ヴェジタリアンの食事、セックス、酒やタバコintoxicant、昼に眠ること、夜に起きていることなどです」Paralysis
そして日光浴が有益であると勧めています。

②心臓病

イ)心臓病の原因

○胃への血液供給のために過剰ワーク
 サーカーは心臓病の一つの原因として、まず、胃がいっぱいになるまで食べる習慣をあげています。
 「胃をいっぱいにする人は、胃のためによりたくさんの血液供給を大量に必要とします。
そしてその人の心臓は、その余分の血液供給を維持するためにオーバーワークしなくてはなりません。
結果として心臓は弱くなります」Heart diseas

○血液の酸性化
 心臓病の第二の原因として過剰な肉食による血液の酸性化をあげています。
 「欲望から非ヴェジタリアンの食物を過剰に摂取すると、35~40才以上の人は心臓の病気にかかることががあります。
なぜなら、非ヴェジタリアンの食事は、血液の酸性度を増します。
これは血液を純化させるために心臓オーバーワークさせ、心臓が弱くなります。
血液の酸性度の増大で、次第に身体の他の器官も衰弱します。
これらの衰弱が、直接、間接に、心臓を弱めます」Heart disease

○便秘による大便腐敗
 心臓病の第三の原因として、便秘で大便が腐ることによる心臓への悪影響をあげています。
 「便秘は、心臓の病気のもう一つの理由です。
もし、腸がきれいでなかったら、たまった大便が身体の中で腐り、ある種の菌を繁殖させます。
これらの菌が心臓に影響するようになれば、心臓の病気に苦しむことになります」Heart disease

 多量の酒、タバコに依存することも血液の酸性化と便秘を引き起すことで心臓病を引き起こすと言っています。
 「ワイン、タバコなどの酔わせるものを多量に用いることは、便秘をひきおこします。
便秘は心臓の病気の原因の一つです。
さらに、酔わせるものは、血液の酸性度を増し、腺のシステムを衰弱させます。
そして結果的に心臓と腺の積極的な協力を妨げます。
その結果、病気になります」(Heart disease)

○脂肪分の過剰摂取
 心臓病の第四の原因として、過剰摂取した脂肪分が神経系と血管に問題をおこすことをあげています。
 「過剰な脂肪と油だけの食べ物をとり、適度な肉体労働をしない人は、神経システムに脂肪をむやみに増やすことになります。
その結果、神経が適切に心臓を支えることができなくなり、心臓は弱くなります。
神経と血管で蓄積した脂肪は、血液循環に打撃を与えます。
そして循環を支えるために心臓はオーバーワークを強いられます。
その結果としても心臓はすぐに弱くなります」Heart disease

○肝臓の衰弱
 第五の原因として肝臓の衰弱をあげています。
 「肝臓の衰弱のために、身体の余剰の脂肪が神経と血管に蓄積することがあります。
心臓は、当然、弱くなります。
たいてい、この状況の患者は、排便困難な症状dysenteryを抱えています」Heart disease

○胃の拡張による心臓圧迫
 第六の原因とてし食べ過ぎによる胃の拡張にあよる心臓圧迫をあげています。
「心臓の病気のもう一つの理由は、食欲がほとんどないのに一回の食事で食物を食べ過ぎることにあります。
なぜなら、大量に食べることは、胃を大きくします。
大きくなった胃はその上の心臓に圧迫を与え始めます。
朝食や午後の軽食をとらない人は、たいてい昼食や夕食でたくさん食べます。
もし、そのような習慣が毎日続いたら、胃は大きくなり、心臓の病気に苦しむことになります。Heart disease

○怒ることによる心臓への過重負担
 心臓病の第七の原因としてサーカーは怒りっぽい性質をあげています。Heart disease
 「不機嫌で怒りっぽい人も、心臓の病気のリスクがあります。
怒りで血流が頭と顔に突然加速的に流れるからです。
(顔が赤くなるのはそのためです)
この過剰の血液を供給するために、心臓は突然とても激しく働かなくてはなりません。
常に怒りっぽい人が心臓の衰弱で苦しむのはそのためです。
同様の理由から極端な恥ずかしがり屋の人も心臓は弱くなります」

○怖がることによる心臓への過重負担
 さらに第八番目の原因として極端に怖がること、驚くことをあげています。
これは第七番目とは逆に心臓に血液が集中するためです。
 「極端に驚くと、急に血液が身体の各部から去り、心臓に大量に殺到します。
心臓がこの圧力に耐えることは難しいことです。
だから極端に驚くと、心臓はどきんどきんと鳴るか、ドキドキと速く動悸を打ちます。
そしてしばしば心臓は鼓動を止め、死をひきおこします。
だから、怖がりの人が、心臓の病気にかかっているのをよく見受けます」Heart disease

○過剰なセックスによる心臓への負担
 第九番目として過剰なセックスや精液の浪費も心臓病を引き起こすと述べています。
 「セックスにふけることは、心臓に負担を与え、呼吸を重くします。
だから常に情欲に燃えている人々も心臓の病気にかかります。
若い人々の精液の浪費もまた心臓の病気をひきおこします」Heart disease

○慢性の病気
 心臓病の第十番目の原因として慢性の病気をあげています。
 「活力を奪う慢性の病気に長期間かかっていると、血液は弱々しいものになります。
したがって、脚気、急性肺炎、結核、糖尿病、淋病、梅毒、女性の病気で、患者が長く苦しむことになれば、より心臓が弱くなります。
心臓がひどく衰弱すると、心臓は停止し、患者は死にます」Heart disease

 以上のように、サーカーは、①満腹習慣、②過剰な肉食、③脂肪の過剰摂取、④肝臓衰弱、⑤過食による胃の拡大、⑥便秘、⑦頭に血をのぼらせて怒ること、⑧ひどく怖がること、⑨過剰なセックス、⑩過剰な酒、タバコ、⑪慢性の病気による血液の衰弱を心臓病の原因としてあげています。
非常に多角的にトータルに原因を見ていることがわかります。
おそらく精液の浪費しすぎまで心臓病の原因の一つとしてふれているのはサーカーだけではないかと推測します。

ロ)心臓病のための食事

○小食で回数を増やす
したがって、心臓病の食事で気をつけることは、第一に胃の負担を少なくしなくてはなりませんから、一度の食事時間に多くを食べるべきではなく、少量を回数を増やして食べることを勧めます。

○重体の時の食事
第二、重体の時には、果汁、野菜汁、ミルク、水、ハチミツのみの絶食にしなさいと次のように述べています。
「患者が重体の時には、ミルク、果汁(とくにオレンジ、みかん)、.ハチミツ入りのミルクか水、ほうれんそうの汁、カラミーkalamii(学名は Convolvulus repensで、水草の一種でアヘンに対して解毒作用をもつ、訳者), beto(?訳者), punarnava'(ナハカノコソウhogweed), shushuni(?訳者) または shulpha'(ウイキョウ) 以外は、何も食べるべきではありません。
喉が渇いた時は、少量のレモンの汁を入れた水を飲みなさい」(Heart disease)
 サーカーはここにあげている葉野菜を心臓病の薬だと言います。

○果物、ミルク
 第三に、サーカーは果物とミルクだけの食事を勧めています。
 「この病気の場合、果物とミルクだけをとるべきです。
朝食と午後のスナックもまた、果物とミルクだけにすべきです。
正午には、少量の消化のいい、便秘をひきおこさない食物をとるべきです。
米 やパンは食べるのをやめた方がいいです。
しかし、少量のごはんは食べることができます。
(患者は日没後バナナを食べるべきではありません)
ミルクを消化できない人々や、ミルクを手に入れることができない人は、かわりにヨーグルト水(curd-water)を飲むことができます。
食べる時に食べ物に塩を加えるべきではありません」Heart disease

ハ)心臓病の人の生活上の留意点

 第一にどの病気についても述べていることですが、サーカーは食事後しぱらくは、右の鼻孔で息をするように勧めます。
呼気が主として右の鼻孔を流れると左脳が活性化し、左の鼻孔を流れると右脳が活性化することは科学的実験で証明されています。
(サーカーは、瞑想や直感力を高めるためには右の鼻孔をおさえて呼気が主として左の鼻孔を流れるようにすることを勧めています)

 第二に、血液のアルカリ性を増し、消化管をきれいに維持することを心がけよと言います。
ほうれん草などの汁は、血液のアルカリ性を増し、消化管をきれいに維持する役割を果たし、心臓病の薬でもあると次のように述べています。
 「ほうれんそうの汁、kalamii, beto, punarnava', shushuni または shulpha' すなわち葉野菜は、心臓の患者に良いことを再度、思いおこしてください。Bara ela'ca(大カルダモン)もこの病気を治療するのに特に有益です。
腸をきれいにしておくことに最大の注意を払わなくてはなりません」
 なお、絶食も消化管をきれいに維持することに役立ちます。

 第三に、当然のことながら、心臓の過重ワークを避けるように勧めます。
 「心臓の過重ワークから守ることを注意すべきです。
心臓の患者に完全な休息が必要なのはそのためです。
重体の時には患者はずっとジャヴァーサナーShava'sana(死体のポーズ)で横たわるべきです。
患者は、排便や排尿のためにベッドから起きようと努力すべきではありません」

 第四に、規則正しい生活と満腹まで食べ物を食べないように夕食の招待は断れと言います。
 「昼間に眠ること、夜遅くまで起きること、食べ物を満腹まで欲張って食べることは、すべて心臓の患者には非常に危険です。
夕食への招待は、通常、豊富な食べ物を含みます。
だから患者は夕食への招待は受けるべきではありません。
患者は、8時から8時30分にベッドに入るべきです」Heart disease。

 第五に、平静な心に心がけ、セックスやおしゃべりを控えろと言います。
 「心臓の患者は、少なくとも、夜九時間、眠るべきです。
常に怒りと肉欲を控えた心にしておくべきです。
身体の行使、知力の行使、おしゃべり、セックスは、すべて厳に避けるべきです」Heart disease

③血圧に関する病気

イ)血圧にかかわる病気の原因、
 サーカーは、高血圧の第一の原因として肉体労働や運動しない人の脂肪食品の過剰摂取をあげています。
 「脂肪は、身体活動をしない場合には、分解して熱やエネルギーに転換する機会がありません。
余分の脂肪は、身体を肉と脂肪だらけに変え、これが身体のさまざまの臓器や内分泌腺に過度の圧力をかけます。
余分の脂肪が静脈と動脈の中に蓄積する時、それは血液の通り道を狭めます。
結果として、血管は心臓が正常な血液循環を維持することを助けることができなくなります。
そのような状況下では、血液循環を正常に維持するためには、心臓はオーバーワークしなくてはなりません」Blood-Pressure Diseases
 この脂肪蓄積による過剰な心臓のワークは、心臓病の原因でもありました。

 第二に、肉体労働をしないのに過剰な栄養を摂取することが高血圧の原因となると述べています。
 「あまり肉体労働を引き受けないのに、たっぷりと栄養のある食べ物を食べる人は、そのシステムの中に過剰な血液が形成されます。
この過剰な血液は、肉と脂肪に転化した後、次第に血管の活動を妨害します。
すでに述べたように、それが心臓に対してあまりに高い血液の圧力を生み出します」Blood-Pressure Diseases 

 ここまでの説明なら、一般的な病気の解説書に述べられています。
しかし、サーカーは、さらに過剰な栄養が結果として様々の器官や内分泌腺を活動過剰にし、怒りや性的欲情を強め、それが血管を破裂させるという視点を述べています。
 「そのような過剰な血液供給を受ける様々の器官や内分泌腺は、活動過剰になります。
それが、怒りや性的情欲を引き起こします。
だから、この種の高血圧をもつ人々においては、性的欲望と怒りが病気とともに大きくなります。
ときどき、過剰や怒りや欲望が、血管を破裂させることで死を招きます。Blood-Pressure Diseases


 第三に肉体労働や運動をしないのに過剰のタンパク質を食べることをあげています。
人間の身体は植物性であれ、動物性であれ、余剰のタンパク質を保持するシステムをもっていないと言います。
 「肉体労働を避ける人で、異状な量の動物性、もしくは植物性のタンパク質を食べる人は、そのシステムの中の過剰のタンパク質のために損傷する危険があります。
人間の身体には余分のタンパク質を蓄える余地はありません。
人間は、タンパク質を蓄える必要がないからです。
だから、臓器は、システムからそれを排出しようとします」Blood-Pressure Diseases
 余剰のタンパク質は、血液の酸性化をもたらし、肝臓、腎臓、静脈、動脈を弱めて、様々な問題を引き起こすとサーカーは言います。
 「余剰のタンパク質は、血液中のアルカリの割合を減少させます。
酸性過剰の血液は、肝臓や腎臓などのような血液を製造する器官と血液を純化する器官を弱めます。
その結果、静脈と動脈も硬化し、もろくなります。
この硬化しもろくなった血管は血液循環を維持できません。
そのために心臓が強い圧力下におかれます。
この状況下で、身体の臓器を正常に維持するためには、心臓が過剰に働かなくてはなりません。
しかし、弱った血管は、この心臓の過剰な活動に耐えることができません。
血管は破裂し、体内出血をひきおこします」Blood-Pressure Diseases

 以上、サーカーは高血圧の原因として、肉体労働や運動をせずに、①過剰な脂肪、②過剰な栄養、③過剰なタンパク質を摂取することをあげています。

 さらに低血圧については、血液を製造する器官と純化する器官の衰弱をあげています。
 「様々の理由のために、血液を製造する器官と血液を純化する器官が弱くなることがあります。
そしてそれが非常に衰弱した時には、身体に必要な量の血液が足りなくなります。
この状況のもとで、患者は睡眠不足、頭痛、めまい、深刻な肉体的な衰弱などに苦しみます。
これは低血圧と呼ばれます」Blood-Pressure Diseases

ロ)血圧のかかわる病気の人の食事

 第一に、すべての酸性食品を避けて、アルカリ食品を多く摂りなさいと言い、次のように述べます。
 「できるかぎり、米、豆、パンのような食品は少な目にすべきです。
かわりに、果物、根菜類、葉野菜のスープをとるべきです。
非ヴェジタリアンの食事は避けなくてはなりません」Blood-Pressure Diseases

 第二に、揚げたり、煎ったり、甘くした食品もやめよと言います。
 「揚げたり、煎ったり、甘くした食品も有害です。
もし、必要を感じるなら、少量の粗糖raw sugarかハチミツをとることができます」Blood-Pressure Diseases

 第三に脂肪に気をつけるように言っています。
 「脂肪が多すぎて、高血圧に苦しむ人は、ミルクのかわりに、curd-water(=ヨーグルトを薄くまぜた水)かココナツ・ミルクを飲むべきです」Blood-Pressure Diseases

 第四に、月に数回、絶食することが望ましいと次のように述べます。
 「絶食は、この病気(血圧にかかわる病気)に非常に有益です。
だから患者は、エカーダシーEka'dashii(新月、満月から数えて11日目、陰暦のヒンドゥー歴の11日目),プールニマーPur'un'ima(満月), アマーヴァスAma'vasya' (新月=晦)に、水だけをとって絶食しなくてはなりません。
けれども、肉体的に弱っている人は、水といっしょにレモン液を飲むことができます。
低血圧の患者は、断食の日にミルク、果汁などをとることが望ましいです」Blood-Pressure Diseases
 エカーダシーEka'dashii,プールニマーPur'un'ima, アマーヴァスAma'vasya' とは、月四回の絶食に適した日のことで月の満ち欠けにもとづいています。

ハ)血圧にかかわる病気の人の生活上の注意点

 第一に肉体労働するなわち身体を動かすことについては高血圧の場合と低血圧の場合は正反対です。
 「肉体労働の量を増やすべきです。
そして知的な行使を減らすべきです。
しかし、低血圧に苦しむ人は、病気が治るまで、肉体労働は減らすべきです」Blood-Pressure Diseases
 その他、酒、タバコをやめる。便秘や太ることにとなる食べ物を避ける。怒らない。セックスを控える。小食にして回数を増やす。早寝、早起きするなど、心臓病の生活上の注意と同じです。

④ガン

イ)ガンの原因

 サーカーは、ガンは、身体全体の乱れから起因する病気だと考えます。
 「ガンは、身体全体の病気であると同時にトリドーシャtridos'ajaの病気です。
(たとえば、ヴァータ va'yu , ピッタpitta.、カパcaphaの乱れを含みます)
この病気は様々の要因が重なった結果です」Cancer

 サーカーが、身体全体の乱れを引き起こす原因としてあげているのは、便秘のために汚れた消化液とそこから発生したガスが、身体に問題を引き起こすと考えます。
 「便秘のために汚れた消化液とそれによって生まれた汚れたガスによって血液と筋肉繊維が消耗するようになる時、ガンが始まります。
ひどく放縦な人の内臓は弱まります。
シュクラshukraの摩耗の結果として、血液は生命力を失います」Cancer

 肉食過多も便秘の原因となりますが、それは同時に血液の酸性化を引き起します。
 「そのような人々が、非ヴェジタリアンの食物をあまりに大量に食べる時、血液が酸性化し、病気が身体のより弱い部分に次第に進行してゆきます」Cancer

 さらにサーカーは、不摂生な生活、運動不足、愛煙家などがガンになりやすいと述べます。
 「怠惰で、自制心に欠け、昼寝て、夜起き続けているような人・・・肉体労働を厭い、酸性食品、トウガラシchilli、もしくは、アルコール飲料、そして特にタバコなどを飲む人々は、この病気にかかる可能性が大です」Cancer

ロ)ガン患者の食事

○アルカリ食品
 果物、根菜スープ、そして肝臓の状況がよければミルクをと次のように述べています。
 「血液の酸性度を減少させ、肝臓の機能を正常化するために、患者は可能なかぎりアルカリ食品にしなくてはなりません。
すなわち、すべての種類の果物、根菜スープなどです。
肝臓の状況によっては十分なミルクを飲むべきでしょう。
しかし、肝臓が悪ければ、患者は、牛のミルクのかわりに、ココナツミルク、ピーナツミルク、またはクルド水(凝乳水)を飲むべきでしょう」Cancer

○薬ともなる食べ物・・・柑橘類など
 そして次の柑橘類などは、単に食べ物であるばかりでなく、ガンのための薬だとサーカーは言っています。
 「パイナップル、ムラサキフトモモ(ja'm), バナナ、あらゆる種類の柑橘類、トマトは、この病気の食事であり、薬でもあります」
 「食事の後、一切れのミロバランを食べることは、腸をきれいにすることに役立ちます」Cancer

○水
 さらに少しずつたくさん水を飲むように次のように言います。
 「患者は、毎日、ほぼ2.5セール(ほぼ1セールは1リットル)の水を飲むべきです。
ただし、一度に8分の1セール以上は、絶対に飲んではいけません」Cancer

○食べてはいけないもの
 とうがらし(chilli), 肉類など非ヴェジタリアンの食べ物を避けよと言います。

○食事時間
夕食は、8時までに済ませよと言います。

○食事のあと呼吸の右の鼻孔で息をするガン
食事の後、一時間、右の鼻孔によって息をせよと言います。

ハ)ガン患者の生活上の留意点

次のようにすべきこと、してはならないことを述べています。

○日光浴
 「日光浴は、ガンの患者にたいへんいいことです。
日光浴は、日の出、そして夏は、午前9時から10-11時の間、そして冬には9時から正午の間にするべきです。
日光浴の後、患者の全身を塗れたタオルで拭くべきです」Cancer

○泥パック
「もし、患者が毎日、身体中に川の泥を塗りつけ、その後、川で沐浴したら、良好な結果を得ることができます」Cancer

○不規則な生活をしない
「夜に起きていること、昼に眠ること」はだめです。

○セックスは絶つこと
「性関係は、きびしく絶つことです」Cancer

○散歩
「体力が許す時、開放的な場所を歩くことです」Cancer

○ある程度の運動
「本来、怠惰な人は、いくらかの身体を使う労働をすることも必要です」Cancer

○早寝早起き
「患者は、翌日の朝早く起きることができるように、毎夜、8時30分か9時までにはベッドに入るべきですガン」Cancer

⑤胃潰瘍と十二指腸潰瘍

イ)胃潰瘍と十二指腸潰瘍の原因

○消化されない食べ物と胆汁、膵液が腐った場合
 食べ物は胃から十二指腸そして腸の上部へと移動してゆき、そこで肝臓からの胆汁と膵臓からの膵液が消化の仕事を成し遂げます。
サーカーはこれらの臓器の欠陥で食べ物が完全に消化されなかった場合に問題を引き起こすことを第一番目の原因としてあげています。
 「もし、これらの臓器の働きに欠陥があり、食べ物がここでも完全に消化されなかったら、腐って腐敗します。
同時に同化されなかった胆汁と膵液も腐って、システムに悪影響を引き起こします。
この腐った膵液と胆汁が、 胃と十二指腸の潰瘍の原因です」Gastric and Duodenal Ulcer

○食後すぐに知的あるいは肉体的活動をする人
 二つ目に食後に休憩をとらない習慣がこれらの潰瘍の原因だとしています。
 「食後に休憩をとらず、知的活動や肉体的運動をする習慣の持ち主は、胃壁と十二指腸の壁の血液循環を悪化します。
酸性の毒の影響をうけやすくなります」Gastric and Duodenal Ulcer

○過度の酸性
 三つめの原因として過度の酸性による胃や十二指腸の壁に潰瘍が生まれるとしています。
過度の酸性の原因は二つです。
酸を分泌する臓器が消化のために常に分泌をつづける場合、便秘や消化不良でアルカリ性の分泌腺が弱い時
 「もし、身体の中の酸を分泌する臓器が、非ヴェジタリアンの食べ物を消化するために常に活動し続けなくてはならないならば、あるいは、もし、便秘や消化不良やその他の病気のためにアルカリ性を分泌する腺が弱くなっているならば、その時は、身体のアルカリ性の分泌作用が酸性とのバランスを維持できません。
そしてその時、この有毒な極端に酸性の液体の活動を防ぐことができません。
この過度に酸性の液体が蓄積する機会を得た時に、次第に潰瘍ができます。
この液体が、胃や十二指腸やその他どこでも膜を襲い、そこに傷を作り、潰瘍ができます」Gastric and Duodenal Ulcer

○血液の活力の弱化
 サーカーは、さらに第四の原因として血液の活力の弱まりによって酸による臓器の傷を修復する力がなくなることをあげています。
 「もし、肉体労働しないで過剰に知力を行使すると、あるいは、非常に強い有毒な薬を用いると(毒はしばしば血液の病原菌を殺すために薬の形で大量に用いられます)、あるいは、病気の予防や治療のために有毒な薬を注射すると、あるいは、節度のない生活をすると、血液がその活力を失います。
そして、その弱まった血液は、十二指腸の膜を弱くし、蓄積した酸性と闘うことができなくします。そのために潰瘍になります」Gastric and Duodenal Ulcer

ロ)胃潰瘍と十二指腸潰瘍の症状

 胃潰瘍と十二指腸潰瘍の症状の違いは痛みとやつれのあらわれ方にある、
すなわち胃潰瘍は食後する痛むと次のように述べます。
 「もし、潰瘍が胃にあれば、患者は食べたあとすぐに痛みを感じます。
しかし、もし、その潰瘍が十二指腸の内部にあれば、痛みは、食後すぐではなく、ちょっとしてから始まります。
この場合、痛みは、へその右におこります。
胃潰瘍では、食べた食物が身体の中で消化されにくいために、患者は、やつれて痩せてゆきます。
しかし、十二指腸潰瘍では、変化が外にでてくるまでにはかなりの時間がかかります」Gastric and Duodenal Ulcer

 さらに潰瘍の症状の特徴として傷からの血液が吐き気として、あるいは尿や便とともに出ようとすると言います。
 「もし、潰瘍が身体の中にできたら、傷からにじみ出た血液が出口を見つけようとします。
そして嘔吐を通じて、あるいは肛門や尿道を通じて出ようとします。
急性の胃潰瘍や十二指腸潰瘍にかかった時、患者が吐き気をもよおし、吐いた後、ある程度楽になるのは、そのためです。
しばしば、やや黒ずんだ吐いたものに血液がまじって出てきます。
病気のひどい状態においては、患者の大便も黒ずんで見えます。
病気がひどい状態でなくても、大便が黒ずんだ色の小球で出てきます」Gastric and Duodenal Ulcer

ハ)胃潰瘍と十二指腸潰瘍の患者の食事

○ひどい症状の時
「病気がひどい状態では、たくさんの水と甘いか酸っぱい果汁以外はとるべきではありません」Gastric and Duodenal Ulcer

○吐血の時
「吐血する時には、患者は、ギョウギシバ(durba')の汁かkuksiimaの葉の抽出物だけ与えられるべきです」Gastric and Duodenal Ulcer

○小康状態の時
「患者が少しいい状態の時は、飲用に少量のハチミツを入れた薄めたミルクを与えられるべきです」(Gastric and Duodenal Ulcer)

○大便が黒ずんでいる時
「大便が黒ずんでいる間は、患者には、『様々の種類の甘いもしくは酸っぱい果物の汁』『熟したトマトの濾した汁』『mis'ti' nehuの汁』(=砂糖や蜜で甘味をつけたギーの汁)『薄めたミルクを入れたよく煮込んで完全にすりつぶしたジャガイモ』だけ与えられるべきです」(Gastric and Duodenal Ulcer)

○ひどい症状がおさまった後
「病気のひどい症状がおさまった後なら、患者は、古米によるご飯などとともにジャガイモ、Pat'ol(カラスウリの一種)、トカドヘチマ(jhim'ge) 、dhundula(トカドヘチマに似た野菜、ウリの一種)、消化のいい野菜によるスープやシチューを食べることができます。
この状態においては、少量の純粋な温かいギーを米や新鮮なパンとともにとるべきです」Gastric and Duodenal Ulcer

○少量ずつ回数をふやして
「病気の痕跡があるかぎり、患者は、決して一度に多くを食べてはいけません。
そのかわり一日に数回に分けて、それぞれ少量のみを食べるべきです」Gastric and Duodenal Ulcer

○腸をきれいにする食べ物を含める
「通常の健康にもどった後、患者は食事に、ほうれん草、beto sha'k (ビートの葉?), mat'ar sha'k(豆の葉?), ジュートの葉を腸をきれいにし、吐血を防ぐために含めるべきです。
薬としてギーで揚げたshushuni sha'kもすぐれたものです」

○ハチミツ
「すべての潰瘍の患者は、毎日、水かミルクに混ぜた少なくとも2~3杯のスプーンのハチミツをとらねばなりません」Gastric and Duodenal Ulcer

○回復後二年間つづける
「この病気の治癒は、ほとんど食事の選択にかかっています。
それゆえ、良くなった後でも、患者は、二年間、きびしく食事の条件を守るべきです」Gastric and Duodenal Ulcer

ニ)胃潰瘍と十二指腸潰瘍の患者の注意点

○肉食、酒、タバコをやめる
「酸性度が、この病気の主な原因です。
したがって酸性度を増す食物を注意深く避けることが望ましいことです。
潰瘍のある患者は、非ヴェジタリアンの食物とあらゆるタイプの酔わせる物(酒、タバコ)をやめなくてはなりません」(Gastric and Duodenal Ulcer)

○刺激の強い食べ物はやめる
「胃を刺激したり、炎症をおこしたりする食べ物もやめるべきです。
過剰に甘いものや辛いものや塩分のある食べ物も、潰瘍の患者には有害です」(Gastric and Duodenal Ulcer)

○繊維性の食べ物はひかえる
「しかし、完全によくなった後でも繊維性の食品はとらない方がいいです」(Gastric and Duodenal Ulcer)

○食事後の休憩
 「食事の後、休息をとることなしに、肉体労働や知的労働をする習慣は、もっとも有害です」Gastric and Duodenal Ulcer

⑥肥満

イ)肥満の原因

○運動不足で過剰なカロリー摂取 
 脂肪は人間の身体に必要不可欠のものです。
しかし、必要量を超えて蓄積し、身体のあらゆる器官の機能低下を引き起こした状態が肥満です。
肉体労働や運動で消費する以上のカロリーの糖分や脂肪を摂取することで肥満になるとサーカーは次のように述べています。
 「身体を使う労働をしないで、ヨーグルト、ミルク、バターやその他の高カロリーの食品を食べること、また大量の砂糖を入れた甘いものと粘液産生性の食物(魚、タマリンド[熱帯産豆科の植物の実]など)を食べることが、肥満の主な原因です」(Obesity)
 ただし、サーカーは、肉体労働をする人は、栄養価の高い非ヴェジタリアンの食品、牛乳やバターなどを必要とすると考えます。

過度な知力行使

 肥満の副次的原因として過度な知力行使をあげています。
 「以上の原因に加えて、もし、几帳面な人物があまりに多くの知力の行使を引き受けるならば、多くの場合のその人は、肥満になります」Obesity

○主として富裕で労働しない社会の病気
 サーカーは一方でどん欲からカロリーを過剰に摂取し、ダイエットに取り組む人々、他方で貧困のもとで必要なカロリーすら摂取できない人々の存在する人類社会を肥満論の中で次のように述べています。
 「世界で、今日、身体を使う労働をせず、知力で生活する一握りの人々は、人類の冨の多くを自分のものにしています。
したがって彼らは比較的高価な食品を買うことができます。
そしてそれを自分の味覚を満足させるために使います。
結果として、一方で彼らは、不必要な脂肪で太ります。
しかし、他方で、厳しい肉体労働をする人々は、貧困のもとで暮らさざるをえず、彼らの身体を維持するのに必要なギー、バター、糖分の多い甘いものを奪われます。
彼らは消費したエネルギーを補給できません。
そして弱くなり、異常なほどやつれ、健康を壊します。
栄養不足と過剰なハードな労働のため結核になってしまいます」Obesity
 したがってサーカーにとって肥満の原因は、主として富裕で労働しない社会にあります。
 「肥満は主に富裕な労働しない社会の病気です。
高給取りの事務労働者、豊かなビジネスマン、寄生的な政治家がもっとも肥満に苦しむ人々です」Obesity

ロ)肥満が引き起こす問題点

○太る食品への異常な食欲
 「胸部と腹部への脂肪のたまりすぎは、ヴァーユーva'yuを乱します。
そこで、肝臓が冒されないかぎり、その人は、『悪魔の食欲』に苦しみます。
その食欲で、その人がもてなされた家では、その暴食ぶりで有名になります。
そのような人のもう一つの著しい特徴は、もっとも太ることになる食品に対してどん欲であることです。
というのは、外に招待された時、間違っても決して、野菜の調理を多く食べません。
かわりに多くの揚げパンや魚や肉や甘いものを食べます。

○インボテンツ
 「脂肪が腹部に蓄積する時、それは女性の不妊と男性のインポテンツの原因になります。
太りすぎに人々に子供がない場合が多いのはここに理由があります」Obesity

○肝臓の衰弱、酸性化、便秘、腸のトラブル
 「年齢を重ねるにつれて、肝臓が弱くなります。
そしてそのどん欲な食欲を失います。
その時、彼らは悲しげに『以前のように食べることができない』と言います。
その筋肉はたるんだものとなり、酸性化、便秘や腸のトラブルに苦しみはじめます」Obesity

○心臓、肺、血管の問題
「胸部への脂肪の蓄積は、心臓と肺に影響します。
そしてこれらの内臓の機能に問題をおこします。
呼吸がやっかいになり、すぐに疲れて、息切れがし、たくさんの汗をかいて座ります。
血管への脂肪の蓄積は、高血圧を引き起こします。
高血圧は、最終的には体内の出血をもたらします。
脳や他の身体の部分の血管を破裂させ、死や麻痺に至らしめます」Obesity

○肝臓機能不調、便秘、生理異常、その他の問題
 「過剰な脂肪は、呼吸と同じく肝臓の正常な機能へも不調をもたらします。
脂肪は、また便秘、精液の病気、月経異常、様々の腸の病気をもたらします」Obesity

ハ)肥満対策の食事

○単なる小食の努力ではだめ
 サーカーは、体重を減らすために単なる小食の努力を支持しません。
小食にするやり方では、肥満の患者が衰弱することもおこりうるといいます。
野菜、菜食の割合を増やして、シンプルで注意深く選んだ食事にせよといいます。

○レモン果汁入りの水を少しずつたくさん飲むこと
 「1日に4または5セールの水を飲むべきです。
(セールとはインドの重さの単位で、ほぼ1リットルです)
ただし、一度に多くは飲まないこと。
できるかぎり、常に水にレモン果汁を混ぜることです」Obesity

○肉食や油をやめる
 「菜食以外の食物(non-vegitarian)、ギーと油の摂取を完全にやめることです」Obesity

○薄められた牛乳
 「1セールまで4分の3に薄められた牛乳(Three-fourth to a seer of diluted milk)を一度に少しずつ日に何回もわけて摂取すべきです」Obesity

○果物を食べる
「食欲次第で、十分な量のあらゆる種類の果物(果汁が酸っぱいものが望ましい)を摂取することができます。
これらの果物は肥満に非常に有益です」Obesity

○米、豆類を減らし、野菜スープを増やす
 「米、パン,豆類を減らすかやめること。
そしてかわりに緑の野菜と野菜から作られたスープを多く摂取しなさい」Obesity

○糖分をやめ、わずかのハチミツだけ
 「精製しない砂糖も精製した砂糖も減らさなくてはなりません。
しかし、少量のハチミツは用いてもよい。
しかし、日にスプーン三杯以上はだめです」Obesity

ニ)肥満の生活上の注意事項

○肉体労働、運動の重要性
 肥満のもとになっている脂肪分は本来は仕事のためにエネルギーであり、絶食や肉体労働をする時に、液化するといいます。
 「人間の身体に蓄えられた脂肪は、潜在的形態での仕事のエネルギーにほかなりません。
絶食や身体を使う労働をする時、それは液化します。
そして生命エネルギーや仕事のエネルギーに転換します。
したがって、人々がほとんど身体を使う労働をしない時、その脂肪は敵となり、死においやるものとなります」Obesity
 したがって、「患者は座って命令を下す習慣をやめるべきです。かわりに自分の身体を使って仕事をするべき」とサーカーは言います。

○ファースティングと日光浴
 「ファースティング(絶食)と日光浴のルール(規定)は患者によって遵守されるべきです」Obesity

(3)治癒を促進する方法
 さらに「ヨーガ的治療と自然療法」(YOGIC TREATMENT AND NATURAL REMEDIES)補足として、病気の治癒を促進させるために、①水を飲むこと、②セックス、 ③泥パック、④日光浴、⑤空気浴、⑥ファースティング(絶食)⑦心の清純さを保つことが有益であると述べています。
これらはそれぞれの病気の治療法のところでもでてきますが、ここで「水を飲むこと」「ファースティング(絶食)」「セックス」についてのみ詳しく紹介します。

①水を飲む

○水を飲むことの意義
 「もし、どのように水を適切に使うかを知っているならば、あらゆるタイプの病気を軽減することができます。
身体内の機能を支障なく維持し、体液のバランスを維持するために、あらゆる人が十分な量の水を飲むべきです」Water Drinking

○水の量
 「健康な人は、一日に3~4セール(1セール=1リットル)水を消費することができます。
病気の人は、4~5セールです。
そして肌の病気にかかっている人は、5~6セールです。
これらの水の量は病気をかなりの程度まて治すことに役立ちます」Water Drinking
 ただし、この健康な人でも1日に3~4リットルというのは暑いインドの気候のもとでの量だと考えます。
 そして一度に多くの水を飲むことは有害で、とりわけ心臓の患者にはとくに有害だから、少量ずつにして飲む回数をふやしなさいと言います。

○少量のレモンと少量の塩
 「水を飲むことはいいことです。
しかし、少量のレモンと少量の塩をいれた水は、もっといいです」Water Drinking

②ファスティング(絶食) 

○ファースティングの日程
 サーカーによれば、月二回のエカーダシーEka'dashiiの日(新月、満月から数えて、11日目にあたる日)とプールニマーPu'rn'ima'(満月)とアマーヴァスAma'vasya'(新月)の日に絶食します。
普通の人は、月に二回のエカーダシーEka'dashiiの日にファースティング(絶食)します。

○多くの水とレモンの汁をとる絶食
 「絶食は、内蔵にとって良い休息です。
そして治りが一層速くなります。
もし、レモンの汁を入れた多くの水を飲みながら、長期のlong絶食をするならば、慢性の皮膚病にさえ効き目があります」
 「病気の人や普通の健康の人は、多量のレモンの汁入りの水を飲む絶食にするべきです。
非常に弱い人は、少量の果物やミルクを摂取してもよいです」(Fasting)

○きわめて健康な人のみ水なし絶食 
 「非常に健康良好な人、良いエネルギーのある人だけが、水なしの絶食をすべきです。
胆石や腎臓結石の人は、決して水なしの絶食をしてはいけません」Fasting

○絶食しない人もエカーダシー、満月、新月の晩は少量のミルク、果物、乾物のみに  「どのような理由であれ、エカーダシーEka'dashiiとプールニマーPu'rn'ima'とアマーヴァスAma'vasya'に絶食をしない人は、これらの日に、少なくとも、米、揚げた野菜、豆、非ヴェジタリアンの食事を控えるべきです。
プールニマーPu'rn'ima'とアマーヴァスAma'vasya'の晩には、少量のミルク、果物、乾物だけを摂取するべきです」

○サーカーの絶食論
 サーカーの論は、すべて科学的な研究にもとづくデーターをあげてその効用を説くものではありません。
彼の論が正しいかどうかは、実際に自分が実行することで確かめることができます。
著者も最近、サーカーの指定している日にジュース絶食を試み、かつヴェジタリアンを実行してみました。
たしかに心と身体がクリーンになっているという実感があります。

③セックス

○精液の材料シュクラ
 「シュクラshukraは身体の究極の要素です。
もし、シュクラが無かったり、少なかったりすれば、身体のすべての要素がそこなわれ、様々な病気を招くことになるかもしれないことを覚えておくべきです」Sex
 シュクラとは、様々の活動のエネルギーになる生命流動体であるリンパ液、精液、精子などの総称です。
正確には、シュクラはリンパ液、プラーナラサPra'n'arasa(ラシカーLasika' )、精液の三つの形をとります。
したがって、精液を出しすぎるということは他にまわるべき生命力を放出していることになります。

○月四回以上のセックスはシュクラの浪費
 「月に四回以上の性交は、シュクラの浪費に導きます。
それは神経細胞、神経繊維、腺などを衰弱させてしまいます」Sex
 サーカーは、シュクラの浪費による身体的衰弱にはなかなか気付かないが、知的心理的な低下、精神性の低下は、すぐに感じると言います。
だから可能なかぎりセックスの回数を減らしなさいと言います。
 「自制と自制の無さとの間の選択の時がきたら、月四回と決めるのではなく、単に『より自制することがもっとよい』と言うのがベターです」Sex

○精液の排出を無理やり妨げると
 このようにサーカーは、セックスと精液の浪費を可能な限り心身の健康面でも減らすように勧めます。
しかしながら、サーカーは、精液を出すことを止めよと言っているのではありません。
無理して精液の排出を防ごうとすれば、身体と心に悪影響があらわれると次のように述べています。
 「種々の抑圧的な方法で、精液の排出を防ごうとする人々の心と体には、悪い反応が現れます。
そうした人々の体は、ザラザラして、艶を失ってしまいます。
また、性欲を抑圧することによって、他の情動、特に怒りが、よりひどい形で現れるという結果になるでしょう」A Guide to Human Conduct
 したがって、サーカーは結婚して性生活を送ることは、人間の自然な営みだと考えます。
しかし、人生においては生活のあらゆる面で適切な自己管理が必要であるように、セックスにも適切な節制が必要だと言います。
 「食事や睡眠、いいえ、それだけではなく、人生の一歩一歩に、適切な管理が絶対に必要です。
この管理に欠けると、人は病んでしまいます。
食物は生命にとって不可欠ですが、食生活に管理がなければ、消化不良になるでしょう。
入浴は、さわやかですが、節制がなければ、例えば、続けて長時間入浴すると、風邪を引きます。
同様に、結婚もそれなりの利点を持ちますが、その生活における管理に欠けると、心身に様々な病気を引き起こす原因となります」A Guide to Human Conduct

(注)精液の消費をいやしいものと人々にコンプレックスをもたせた搾取的知識人たち
 サーカーは、過去に出家した搾取的な知識人たちが、一般の人々がスピリチュアリティを追求すれば、搾取の機構がくずれることを恐れたために、一般の結婚している人々にコンプレックスをもたせるために、精液の消費は、反宗教的であると教えたと言います。
 「人々から搾取するには、恐れと劣等感を彼らに持たせなければなりません。
僧侶達は、そのような搾取の対象になる大衆は、ほとんどが結婚した一般俗人によって構成されていることに気づきました。
ですから、もし精液の消費が反宗教的なものであると布告されれば、彼らは容易に目的を達することができるわけです」A Guide to Human Conduct
 そして出家した僧侶は禁欲生活を守っているから、すぐれているという考えにもたせることに成功して、僧侶たちは人々を搾取(利用)することに成功してきたと言います。
 「その結果は、彼らの望んだ通りになりました。
一般人は、結婚生活を営むことによって、大きな過ち、極悪の罪を犯し、ブラフマ・チャルヤに反する行為をしている、それに対して、僧侶達は禁欲生活を守っており、はるかにすぐれた人々だと考え始めました。
いわゆる出家した人々は、この立場を利用して、容易に社会から搾取してきたのです」A Guide to Human Conduct

(4)ヨーガのアーサナによる療法の例

 アーサナとムドラーはヨーガのポーズのことで、動きのあるものをムドラーと言います。
サーカーはそれぞれの病気の治癒の促進に役立つヨーガのポーズを紹介しています。
ヨーガの教師(アーチャールヤ)であるダダ、ディディ(アナンダ・マルガでは男性をダダ、女性をディディと呼んでいる)に学ぶことが必要です。
ここでは肥満についてのヨーガのポーズによる療法だけ紹介しましょう。

(1)肥満のためのヨーガ・・・第一段階

①朝

○ウトクシェーパ・ムドラーUtkse'pa Mudra(朝の起床の仕方)
「床の中で仰向けに寝たまま、両手、両足を胸の位置にもってきて、それをすぐに伸ばします。
三、四回、それをやってから、歯に触れないように一杯の水を飲みます。
その後、へそのあたりを空気にさらします」A'sanas 

○ディールガ・プラナーマDiirgha Pran'a'ma(長いあいさつ)
「ひざまづいて立ち、両手の平をあわせて、真上に伸ばし、耳にあてます。それから鼻と額が床につくまで、息を吐きながら上体を前に曲げてゆきます。
お尻はかかとにつけたままです。
身体を伏せた状態で、息を吐きっ8秒間静止します。
そして上体をおこしながら息を吸います。
それを8回繰り返します」A'sanas

○ヨーガムドラーYogamudra'(短いあいさつ)
「足を組んで座り、両手を後ろに回して、右手で左手首を握ります。
そして息を吐きながら額と鼻先が床にとどくまで前屈します。
8秒間、息を止めます。
そして息を吸いながら上体をおこします。
それを8回繰り返します」A'sanas

○ブジャンガーサナBhu'jaunga'sna (コブラのポーズ)
「身体を伏せて横たわります。両手で体重を支えながら、上体をそらし、頭を後ろにむけて天井を見ます。
上体をあげる時に息を吸い込みます。
そして8秒間、息を止めます。息を吐きながら、元の体勢に戻します。
それを8回繰り返します」A'sanas

②夜

○ブジャンガーサナBhu'jaunga'sna.(コブラのポーズ),
○パシュチモーッタナーサナPashcimotttana'sana (前屈のポーズ)
 「仰向けに横たわり、頭上に両手を伸ばして耳につけます。
息を吐きながら上体をおこし、 顔を膝に埋めます。
足を伸ばしたままにしておいて手で両足の親指をつかみます。
息を吐ききった状態で8秒間息を止めます。
そして息を吸いながら元の体勢にもどります。
これを8回繰り返します」A'sanas

○シャラバーサナShalabha'sana「バッタのポーズ」
「身体を伏せて横たわります。
手の平を上にして両手を後ろに伸ばします。
拳をにぎって両足と腰をあげます。 30秒間維持します。 これを4回繰り返します」A'sanas 

これらのポーズをある程度、マスターした後で、第二段階に移ります。

(2)肥満のためのヨーガ・・・第二段階

①朝
○ウトクシェーパ・ムドラーUtkse'pa Mudra', (朝の起床の仕方)
○ディールガ・プラナーマDiirgha Pran'a'ma(長いあいさつ),
○ヨーガムドラーYogamudra'(短いあいさつ)
○ブジャンガーサナBhu'jaunga'sna. (コブラのポーズ)
○パダハスターサナPadahasta'sana(腕と足のポーズ)
 「直立して立ち、手の平は広げて、両腕を上にあげます。
そして息を吐きながら、上体と左手を左側に傾けます。
息を吐ききって、左手を左足につけます。
この状態で8秒間息を止めます。
そして息を吸いながら上体と伸ばした左手を上にあげてもとの形になります。
同じように直立して両手を真上にしている上体から、上体と右手を右側に傾けて右手を右足につけ、息を吐ききった上体で8秒間息を止めます。
そして息を吸いながら上体と右腕をあげて両手を真上にしてもとの直立した形にもどります。
そして息を吐きながら上体を傾けて両足の親指をつかみます。
息をはききったその状態で8秒間息をとめます。
そして息を吸いながら伸ばした両手と上体を後ろにそらします。
それ以上は無理というところで8秒間息を保持します。
息を吐きながら前にかがんで両足の親指をつかみ、すぐに離して息を吸いながら上体と両手を上にあげます。
以上が一ラウンドです。これを8回繰り返します。
このプロセスで下半身はずっと曲げることはありません」A'sanas

②夜

○マツヤムドラーMatsuyamudra' (魚のポーズ)
「両足を組むロータス・ポーズで仰向けになります。
両手で足の親指をつかみ、頭の頂点が床につくようして休みます。
最大限が2分半です。
こそれを3回繰り返します」A'sanas

○ナオカーサナーNaoka'sana(弓のポーズ)
 「うつ伏せになります。
両足をももの方に曲げます。
両手を後ろにして足首を握ります。
へそで体重を支えながら、身体全体をおこします。
首と胸をできるかぎりおこします。
前方を見ます。
身体をおこす時に息を吸います。
そして身体をおこした上体のまま8秒間息を止めます。
息を吐きながらもとの体勢にもどります。
これを8回繰り返します」A'sanas

○パシュチモーッタナーサナPashcimotttana'sana (前屈のポーズ)

, ○マチェーンドラーサナMatsyendra'sana(ひねりのポーズ)
 「右足のかかとに尻をのせます。
左足を右ももの上を横切らせて、右ももの横におきます。
左足のひざの左側にそって右手をのばし、右手で左足の親指をつかみます。
左手を後ろ側から左側にまわし、へそにつけます。
首と顔もできるかぎり左側にまわします。30秒間維持します。
 同様のことを左側でおこないます。
そして左右を一ラウンドとして4回行ないます」A'sanas

これらのポーズをある程度、マスターした後で、第三段階に移ります。

(3)肥満のためのヨーガ・・・第三段階

①朝、

○ウトクシェーパ・ムドラーUtkse'pa Mudra(朝の起床の動き)
○ヨーガムドラーYogamudra' (短いあいさつ)、
○ディールガ・プラナーマDiirgha Pran'a'ma(長いあいさつ),
○ブジャンガーサナBhu'jaunga'sna. (コブラのポーズ),
○カルマーサナKarma'sana(行動のポーズ)
○ガルダーサナGaurda'sana(鳥のポーズ)

②夜

○ナオカーサナーNaoka'sana(弓のポーズ)
○パシュチモーッタナーサナPashcimotttana'sana (前屈のポーズ)
○マチェーンドラーサナMatsyendra'sana(ひねりのポーズ)
○クールマカーサナKurmaka'sana(亀のポーズ)


引用文献
P.R.Sarkar,Various Occupations, Prout in a nutshell Part2
P.R.Sarkar,Preface ,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Paralysis,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Heart diseas,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Blood-Pressure Diseases,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Cancer,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Gastric and Duodenal Ulcer,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Obesity,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar, Water Drinking,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar,Fasting,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar,Sex,Yogic Treatment and Natural Remedies
P.R.Sarkar,A Guide to Human Conduct
P.R.Sarkar,A'sanas, Carya'carya Part3



H.P. of socialist earth government (社会主義地球政府のH.P.)

appeal of gods of star

all H.P. of project of Heaven and gods

このページの先頭へ