那山那人那狗 03 (video inspired by god of star)



那山、那人、那狗、 『山の郵便配達人』

あらすじ

中国の山岳地帯の少数民族に郵便配達している親子の話。
360キロ、一日60キロを歩くきびしい配達。
途中の冷たい水の川を歩いたりして、父は足を悪くし、その後の配達員として息子が就職した。

はじめての配達だけ、父が息子についてゆくことにした。
いつも配達で家にもどってこなかった父の仕事ぶりに、息子は次第に父と心を通わせてゆく。

「あんた」と父を呼んでいたのが、父を背負って川を越えたとの、はじめて「父さん」と呼ぶ。


感想(1)郵便配達

郵便配達といえば、私のイメージは、仕分けした郵便物を各家のポストに投げ込むものであった。
ところが、父親ルイジュンの郵便配達は、郵便物を楽しみしている村人と心を通わせ、体調の悪い人には集合ポストではなく、個人の家までもってゆくとか、村人一人一人の心に根ざしたものだった。
村人は、郵便物だけではなくて父親ルイジュンが来るのを楽しみにしていた。
足で歩く過酷な配達だが、父は出世をねがわず、山岳民族の村人への奉仕との心の交流を楽しみに働いていた。


感想(2)父と子

息子のはじめての配達、それに同行した父親。
二人は出発した時は、かわす言葉もなかった。
しかし、山を越え、川を越え、山岳民族の人々に心を通わせながら、配達する中で、父が誇りをもってこの仕事をし、家にもめったに帰ることができなかった理由がわかってゆく。
次第に父と息子の心が近づいて一つになってゆくところが見事に描かれている。


感想(3)父ルイジュンの生き方

父は、幹部にもなれた。
しかし、幹部になろうとせず、山岳民族への奉仕の仕事として困難な地域での郵便配達を生きがいにして生きてきた。
上部から評価されない地道な仕事だった。

都会の学校にいって上級幹部になって出世し手紙もよこさない息子をもつ山岳民族の年老いたおばあさんがいた。
父は字の読めないおばあさんのために、「元気でやっている」と偽の手紙を読んであげた。

この映画の原作者の視点は、その人の目がどこを向いているかを意識していた。
上の人なのか、下の人たちなのか。
(ケン・ウィルバーの用語を使えば、下の立場の人々に奉仕する気持ちはアガペーである。
自分の向上する気持ちはエロスである。
エロスとアガペーの両方ともバランスよく発達した人が、現世的な階段でも上にいるべきだと思う)

そしてまた父は正直な人でもある。
父が家で農作業をすると、苗の世話する村長にあたる幹部の不正と衝突することを息子は心配して、父を諭していた。
「あの人の不正に目をつむらないと苗が手に入らないよ」と。

映画は、郵便配達を終えて、家にもどったところで終わりだが、おそらく父は不正には目をつむらず、貧しい生活をしてゆくだろう。

映画は、見ているだけだからおもしろいが、あの山岳地帯で実際に郵便配達をしてゆく人生を考えると躊躇してしまう。


This movie is service activities to deliver mail to people who live in mountains of remote areas.
Protagonist of consciousness of father role of this movie is alive with consciousness closer to god.
Even if he is not evaluated in human society, gods see and know all.
H.P. of socialist earth government (社会主義地球政府のH.P.)

appeal of gods of star

all H.P. of project of Heaven and gods

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