316『抽象と具体』
2013年2月19日18時00分~19時50分
時空の特定点は具体である。
空間時間の中の特定点は一つしかない。
具体であることは一つであるということである。
非顕在の思念体が顕在存在の中に確定した特定点をもとに顕在世界を理解してゆく際に抽象化が必要である。
抽象化とは確定した特定点を思念体の中で範疇化することである。
範疇化は、非顕在の思念体の中で対象の本質的属性と非本質的属性を識別し、非本質的属性を捨象し、本質的属性のみを対象として概念設定することである。
本質的属性と非本質的属性は非顕在の思念体の中にあり、顕在世界に存在しているわけではない。
赤いリンゴと黄色いリンゴにおいて色を本質的属性にするか非本質的属性にするかの本質と非本質が時空の中に存在しているわけではない。
思念体活動の中で対象の本質的属性と非本質的属性を識別するのである。
本質的属性は、時空に確定した特定点における他の特定点に対する役割によって識別する。
美術工芸品としての器と食器として器は、似ていても本質的属性をどう設定するかは、その役割に規定される。
美術工芸品として鑑賞がその役割とされた場合、食器としての属性は非本質として捨象される。
抽象は、非顕在の思念体の中の操作であるが、顕在の中に根拠をもっているのである。
抽象は、顕在の中に根拠をもっているが、抽象的実体は存在しない。
抽象によって成立した概念は、顕在の中に根拠をもっていても抽象的実体は存在しないのである。
具体的有用労働は、抽象によって成立した概念であり、具体的有用労働という抽象的実体は存在しない。
具体的有用労働という抽象的実体は存在しないが、対応物は存在する。
抽象的人間労働という抽象的実体は存在しない。
抽象的人間労働は、顕在世界に対応物も存在しない。
非顕在の思念体の中の操作で抽象的人間労働という概念を設定したのである。
抽象的人間労働の概念が、非顕在の思念体の中の概念であり、顕在世界に対応物が存在しないゆえに虚偽の概念であるということにはならない。
抽象的人間労働は、マルクスによって商品範疇の交換価値を成立させる根拠として概念が設定された。
商品交換は、非顕在の思念体である「私」意識が、その思念を通じて交換している。
商品交換は、非顕在の思念体が顕在の時空と交叉するところで成立する。
具体的有用労働は存在の時空に対応物をもち、抽象的人間労働は非顕在の思念体の活動の中にのみ成立する。
抽象的人間労働という非顕在の概念を設定することによって商品交換の成立を説明できる。
何とでも交換できるという交換価値が結晶化した貨幣を説明できる。
抽象的人間エネルギーという非顕在の概念を設定することによって資本主義社会を成立させている基底にある瞬時たりともとどまることのないエネルギーの流れを説明できる。
商品交換を可能にしているものが非顕在の思念体の中にあるのは事実である。
現在、展開している金融商品のマネーゲームは資本主義に破局をもたらす引き金となる。
文書316『抽象と具体』についての天の解説
こんにちは
私は天である。
ミツキの手を借りて書いている。
天と神々のプロジェクトチームが作成した文書を解説している。
今回は、316『抽象と具体』である。
http://auwa.sakura.ne.jp/forum/jdocuments/n172-316.html
抽象と具体とは、顕在時空に対応物をもつ抽象的概念である。
抽象も具体もどちらも思念体構造を作り上げるために不可欠の概念である。
具体は顕在時空に特定点をもつことをあらわす。
抽象は顕在時空に特定点をもたず、思念体の中に存在する。
非顕在世界と顕在世界は対立の統一の関係にある。
存在の事実は、顕在時空に特定点をもたない抽象的概念と顕在時空に特定点をもつ具体的概念の対立の統一として表現することが必要である。
マルクスは抽象的人間労働と具体的有用労働を対立の統一として表現し、存在世界を非顕在の思念体と顕在時空の対立の統一を正確にとらえた。
商品の交換価値の結晶が貨幣である。
商品の交換価値は、思念体の中にだけ存在する抽象的人間労働である。
貨幣を追求する人生は、思念体と顕在時空の対立を強める生き方である。
思念体と顕在時空の対立の統一としての神のあり方から遠ざかる生き方である。
使用価値を追求する人生は、思念体と顕在時空の対立の統一を強める生き方である。
思念体と顕在時空の対立の統一を強める生き方は神のあり方に近づく生き方である。
交換価値を追求する資本主義は人々の魂を神のあり方から遠ざけることを強いる経済である。
使用価値を追求する社会主義は人々の魂を神のあり方に近づける生き方を可能にする経済である。
316『抽象と具体』から紹介する。
抽象的人間エネルギーという非顕在の概念を設定することによって資本主義社会を成立させている基底にある瞬時たりともとどまることのないエネルギーの流れを説明できる。
Song for a Stormy Night (video inspired by god of star)